重いものを持ったら脊髄の圧迫骨折になったとか、脊椎狭窄症と言われたとか最近よく耳にします。若い頃は全く心配もしなかった骨のもろさも年齢と共に気になっていきます。
年をとると骨粗しょう症になるのは避けられないのでしょうか。骨粗しょう症を予防するために出来ることはないのでしょうか。
栄養学を学んだ時に聞いた骨粗しょう症の話をお伝えしたいと思います。
骨の強さの変化について
人間の体を支えているのは体の中にある骨です。
骨の主成分は主にコラーゲンと呼ばれるたんぱく質にカルシウムやリンを中心とし、マグネシウムなどのミネラルが沈着して構成されています。
骨の中には細胞が二つ存在します。
ひとつは骨を壊す破骨細胞。
もうひとつは骨を作る骨芽細胞です。
破骨細胞と骨芽細胞のバランスを図にすると下のようになります。
女性の場合は特にホルモンのバランスも関係して骨の強度は変わってきますが、これを見てもわかるように骨を成長させる骨芽細胞が多い成長期は骨が成長し、50代を過ぎたあたりから骨がもろくなってきます。
私たちの骨量は年々減ってきますから、成長期である10才~15才ぐらいまでにどれだけ多くのカルシウムを摂るかで一生涯の骨の強さが決まるのです。
カルシウム含有量の豊富な食材
成長期を過ぎてしまうと骨量を増やすことは難しいため、いかに減らさないように骨量を維持するかが重要になってきます。
日本人は欧米人と比べるとカルシウムを摂れていない傾向にあり、まずはカルシウムの多い食品を積極的に摂るのが望ましいです。
鰯やワカサギ、チリメンじゃこ、だいこん、小松菜、モロヘイヤ、牛乳をはじめとする乳製品などです。
カルシウムの吸収を増幅させるものとして、乳糖、ビタミンD、大豆製品、魚介類、緑黄色野菜、そして胃酸と適度な運動も心掛けると良いでしょう。
カルシウムの吸収を妨げない工夫
カルシウムの吸収を減少させないよう気をつけたいのは以下のものです。
ステロイド剤、ストレス、過剰なリンの摂取、シュウ酸、過剰な食物繊維。
過剰なリンについて補足ですが、リンのおおもとは糖です。つまり砂糖など甘いお菓子のようなものをたくさん食べると、カルシウムが減るということです。
それでも骨粗しょう症になってしまったら、治療にはタンパク質や各種ミネラル、ビタミンが必要になってきます。早めに専門医を訪ねましょう。
骨粗しょう症を予防する為にすべきこと
骨粗しょう症の予防としてまずできることは以下の通りです。
成長期 | 骨量を増やす |
更年期 | 800㎎/日以上カルシウムを摂る。 と同時にビタミンDを積極的に摂る。 日光に当たる。(20~30分/日) 筋肉を動かす(運動する)。 |
高齢期 | 骨折しないように気をつける。 適正体重を維持する。 800㎎/日カルシウムをとる。 体力に合った運動習慣をつける。 |
まだまだ細かいこともありますが、これだけでも骨量が減るのをかなり食い止められるでしょう。
補足ですが、毎日少し日光に当たるというのは意外にとても大切なことです。
なぜならカルシウムを吸収させるためのビタミンDは、日光に当たることで活性化して働けるようになるからです。
とは言っても無理に日に当たりに行かなくても、女性でしたら一般的な主婦業をこなしていれば大丈夫です。ベランダで洗濯物を干す、歩いて買い物に行く、そんな日常の行動だけで十分に日光を浴びることができています。
因みに昨年私がたまたま測った骨量は、結果から言うと二十歳の女性の平均の中の上位と変わりませんでした。これには自分で驚きました。
上記に書いていることは概ねできているかと思います。
食事ではカルシウムは摂れている方だと思います。食事内容によってはカルシウムが足りないかと感じた時はサプリメントも摂るようにしています。適度にウォーキングもしています。
骨が硬いので仮に骨折になったとしても、どうやっても骨粗しょう症にはなれそうにありません。栄養学をちょっと知っていると知らないとでは大違いですね。
サプリメントのすすめ
私が摂っているカルシウムのサプリメントはこちらです。
カルシウムを吸収するためにはビタミンDが必要です。よくあるカルシウムのみのサプリメントなどでは、栄養を吸収することができません。
しかしこのサプリメントは吸収のことまで計算され、ビタミンDも入っています。安全性にも問題はありません。確実にカルシウムを体内に吸収することができるのが魅力かなと思います。