食品の原料は、できれば合成より天然のものの方が良いはずだと今まで思っていました。
しかし天然色素だと思って喜んでいたかまぼこやハムの色素が、サボテンにつく虫の色素だと知った時は驚きでした。
(天然色素について詳しくはこちらの記事へ↓
色素は天然か合成か?添加物だけでも作れるジュース

知る前は受け入れられていたのに、真実を知ると、これは…と思うこともよくあります。
最近知ってしまったのは、チョコのつるつるピカピカしたコーティングについてです。

 

コーティング剤 チョコ

 

このコーティング剤についても、できれば知りたくなかった話でした。

 



 

虫から作られたコーティング剤「シェラック」

 

先に結論ですが、チョコのコーティング剤の原料は、昆虫の体液から作られているそうです。インドやタイなどの熱帯アジアの暑い国で生息する半翅目カイガラムシ科ラックカイガラムシの分泌液です。

ラックカイガラムシは集団で木の枝に分泌液を出し、その中で生息しています。
分泌液は自分たちを守るために出しているものです。
この分泌液が枝に棒状となって付いていますから、これを採取し、必要のない枝とラックカイガラムシを水洗いします。

さらに色素を取り除き、乾燥させれば原料の出来上がりです。

見たくないと思いながらも、ラックカイガラムシ…検索してしまいました。私は見てしまったことを非常に後悔しましたが、怖いもの見たさで興味のある方は下記リンクをクリックしてみてください。

 

【※虫嫌いの方はクリックご遠慮ください】
ラックカイガラムシ

 

少し話が逸れましたが…
この原料に熱を加えるか溶媒を使うかして、樹脂状物質を抽出したものがシェラックと呼ばれるコーティング剤となります。味がないため、食品の味を損なわずにピカピカに見せるのに適しているんですね。

大阪市立科学館の学芸員さんによるシェラックの説明動画がありました。
わかりやすくご説明いただいています。

 

出典 大阪市立科学館展示場

 

チョコの他にも天津甘栗や果物のコーティング、医薬品の錠剤にも使われているそうです。

 

コーティング剤は食品から医薬品にまで使われている

 

コーティング剤シェラックは、

エタノールに溶ける
エーテルにはわずかに溶ける
水には溶けず、アルカリ水には溶けやすい

といった性質からチューイングガムの噛み心地を良くするためのガムベースにも使われます。またPHによって色が変わる性質から、キャンディーやお菓子、ジャム、トマトケチャップの着色料として使われることもあるようです。

現在では動物保護の観点などからほぼ使用されることはなくなったという意見もありますが、東京都福祉保健局の光沢剤に使用される添加物の欄を見てみると、やはりシェラックの文字がありました。

 

さらに光沢剤は一括表示といって、複数の添加物をまとめて「光沢剤」と表示しているのであり、その中身にどれだけの種類の添加物が使われているのか、消費者の私たちにはわかりません。
ということは、光沢剤と書かれていたらシェラックが使われている可能性も十分にあります。
(一括表示について詳しくはこちらの記事へ↓
一括表示とは!?知らずに健康を損ねる前に知るべきこと

 

チョコ

 

スーパーのお菓子売り場に行くと、光沢剤と表示のあるお菓子が並んでいます。そのいくつかのメーカーさんに、光沢剤の中身を問い合わせてみました。
虫の分泌物ですか?とは訊けませんから、合成か天然かと聞いてみることにしました。

ひとつのメーカーに問い合わせしたメールはこちらです。
他もだいたい同じ内容で問い合わせしました。

 

シェラック チョコ 問い合わせ

 

返事の二次転用はお断りしますということでしたので、ここにそのまま載せることはできませんが、頂いたお返事は「天然由来です」ということでした。

後の一社は「使用している光沢剤は「シェラック」でございます」とのお返事。
最後の一社は、「一般的に使われている食品添加物で、天然のものから加工しておりますので天然由来でございます」といったお返事でした。

天然の物ということは自然に生息しているもの、つまり昆虫もそのカテゴリーに含まれます。(2社めのように限定していないので、実際どの天然のものを使っているかはわかりませんけどね。)

今のところ光沢剤についてはアレルギーなどの報告は上がっていないようですが、昆虫由来のロウ状物質は、もともと人が食べていたものではありません。
危険性がなければ問題はないとは思いますが、あの手の虫が得意じゃない私は画像を見てしまった以上、やはり遠慮したい物質かなと思います^^;