家に帰るとまず手を洗いますね。どんなもので洗っていますか?

最近は便利なものが売られています。手洗いのためのハンドソープです。
上から押すだけで小さなお子さんでも簡単に使えますし、泡で出てくるものもあって使い勝手が良いですね。

ハンドソープ

「薬用 殺菌 消毒」などと表示されていてしっかり手洗いが出来そうです。
でも果たして本当にそうなのでしょうか。

危険成分も含まれるハンドソープ

ハンドソープの成分表示には恐ろしい名前が並んでいることをご存知でしょうか。

有効成分 イソプロピルメチルフェノールと、様々な商品に書かれています。
その他の成分に、プロピレングリコール、香料、安息香酸ナトリウム、黄色4、赤色401など、体に有害な化学物質の名前も並んでいます。

まずは有効成分と書かれているイソプロピルメチルフェノールから見てみましょう。



本当に有効成分?中毒死も招く成分

有効成分と書かれていますが、一体何に有効なのでしょうか。

イソプロピルメチルフェノールの広告

イソプロピルメチルフェノールは抗菌や防腐、防カビ、酸化防止のために使用される物質です。抗菌作用があるわけですから、有効成分と言われればなるほどそうかも知れません。

しかしよくよく調べてみると表示指定成分となっています。表示指定成分とは国が危険だと認めている成分のことです。
現在は全ての成分が製品に表示されていますが、昔は危険な成分だけを表示するスタイルでした。その「表示しなければならない危険組」の中に入っていた成分を表示指定成分と言います。
(表示指定成分について詳しくはこちらの記事へ↓
表示指定成分って何?医薬部外品に書かれる成分とは?

その表示指定成分であるイソプロピルメチルフェノールが人にどのように有害かと言うと、皮膚や粘膜を刺激し、皮膚疾患を起こすとあります。

イソプロピルメチルフェノール
出典 I Love The Earth 加工して作成

皮膚から吸収されて中毒死を引き起こしたり、発がん性があるとの意見も出ています。
(皮膚から何らかの成分が吸収されることを経皮吸収と言います。湿布などとして医療現場でも利用されている性質です。詳しくはこちらの記事へ↓
経皮吸収ってなに?日用品や化粧品が肌から浸透してるの!?

イソプロピルメチルフェノール危険性
出典 石鹸・自然食品・健康雑貨の専門店MITOMO 加工して作成

抗菌という部分では有効なのかもしれませんが、危険な毒性も持ちながら、有効成分と謳っても良いのでしょうか?



有効成分と共に体内に吸収される危険成分

イソプロピルメチルフェノール以外の成分においても同じことが言えます。プロピレングリコールも表示指定成分です。国が危険とみなしている成分ですね。
(プロピレングリコールについて関連記事はこちら
保湿剤プロピレングリコール(PG)の危険性とは

その他の安息香酸ナトリウム黄色4赤色401等のタール系色素も、全て表示指定成分です。
国が危険と認めている成分がこんなに入っているのに、使う人にとって害はないハンドソープだと言えるのでしょうか?

化学物質は物質自体の大きさが極めて小さいため、手を洗っている間にどんどん経皮吸収されていきます。
先ほど少し書きましたが、経皮吸収とは成分が皮膚から体内に吸収されることを言います。湿布やニコチンパッチ、水虫治療薬 など、医療の分野でもこの性質は幅広く活用されています。

治療のために体に良い成分を経皮吸収するのは問題ありません。しかし気付かない内に日用品等の成分が体内に入ってくるのは危険なことです。
ハンドソープに関して言えば、手を清潔にしているつもりで危険な化学物質も一緒に手から入れているという事になります。この点が問題なのですね。

経皮吸収する有害成分

さらに、イソプロピルメチルフェノールは確かにばい菌を殺すのでしょうが、手の表面にいる常在菌まで一緒に殺してしまいます。

常在菌とは肌の状態を守ってくれる、皮膚の上に住んでいる菌のことです。この常在菌がなくなるということは、皮膚のバリアがなくなるということです。
つまり皮膚疾患に罹りやすくなるということなのです。
(常在菌について詳しくはこちらの記事へ↓
抗菌加工による肌トラブル!潔癖日本人が好む間違った清潔感

もし安全なハンドソープがなければ、単に水でしっかり手を洗うだけでも良いのではないかという意見もあります。

水で手を洗う

もししっかり洗いたいと思われるのなら、成分内容をしっかり確認し、安全だとわかっているものを安心して使いたいですね。
私はこちらのハンドソープの安全性、洗い上がりの良さがお気に入りです。どのメーカーさんも安全な製品を作ってくれると良いなと思います。

ハンドウォッシュ