ガーデニングはいつの世も人気です。
綺麗な花、植物は心を和ませてくれます。家庭菜園を楽しまれている方も多いでしょう。

そんな園芸ですが、宿敵は何といっても害虫ですね。
大事に育てた植物を見事に食い荒らしてしまいます。代表的な害虫と言えばアブラムシでしょうか。

 

 

大切に育てた植物なだけになんとか駆除したいものです。
そんな時に役立つ園芸用殺虫剤。今回はアブラムシに効果のありそうな園芸用殺虫剤の安全性を見てみましょう。

 

使用量が増えると危険

 

薄めて使うタイプの園芸用殺虫剤でアブラムシに有効と書かれたものを見つけました。

 

 

主な有効成分はマラソン(マラチオン)[ジメチルジカルペトキシエチルジチオホスフェート]となっています。

一般的に分かりやすい成分名で表示されているマラソン(マラチオン)の正式名称は、ジメチルジカルペトキシエチルジチオホスフェートです。

こちらは育てる植物によって1000倍~2000倍に希釈して散布するタイプのものです。散布する時には保護眼鏡の着用や散布液が掛からないようにするように注意書きがあります。

 

日本で許可を受けている農薬にはどれも残留基準が設けられています。一日の摂取許容量も出ています。この許容量を超えると危険だということです。

 

有機リン系殺虫剤マラソン(マラチオン)の中毒症状

 


出典 食品安全委員会

 

1日摂取許容量などは上記のように決められており、中毒症状は以下のように発表されています。軽症から中等症、重度と様々な症状が見られます。

 


出典 食品安全委員会



環境ホルモン 内分泌かく乱物質の疑い

またマラソン(マラチオン)は内分泌かく乱物質の疑いのある化学物質とされています。

 


出典 横須賀市ホームページ 加工して作成

 

内分泌かく乱物質はほんの僅かのppmレベルや、それより少ないppbレベルでも作用すると言われています。(1ppm=0.000001g/g 1ppb=0.000000001g/g)
更にその1000分の一の、pptレベルでも作用するとされています。

内分泌かく乱物質はホルモンのような作用をする物質のことを指します。

一般的にすぐ購入できる園芸用殺虫剤に含まれている成分なので、触れることや吸い込んでしまうこともあると思うのですが、体への影響はどうなっているのでしょうか。

 

奇形や発ガンの疑いと2800人の中毒患者、死亡例も

 

農薬に関して詳しく書かれたロングセラーの『農薬毒性の辞典』によれば、マラソンによる奇形や発ガンが見られる報告があがっています。

 


出典 『農薬毒性の事典』 三省堂 加工して作成

 

パキスタンではマラリアの駆除の為に行われたマラソン散布の際、2800人以上が中毒を起こし、死亡者も出る大惨事が起きています。

 


出典 『農薬毒性の事典』 三省堂 加工して作成

 

これらの報告を見ると、決して安全なものだとは言い難いようです。



害虫には自然農薬の選択あり

 

虫がいればやっつけたいのはやまやまですが、ここまで危険性がある薬剤は出来れば使いたくありませんね。

虫が寄ってこないようにするには、殺虫剤以外には木酢液や竹酢液やハーブが有効です。お酢を薄めて散布するのも良いと聞きます。
また肥料も化学肥料ではなく有機肥料にするなど、土を元気にすることで虫のつきにくい土壌になるようです。

体にも地球にも優しい殺虫剤で園芸を楽しめると、更にガーデニングの楽しさ倍増ですね。

 

参考図書
農薬毒性の事典