「こだわりの味協同組合」の勉強会で、大豆を原料とする納豆についてもびっくりする内容がありました。

納豆はあのネバネバが血液をサラサラにすると言われ、健康的な食品として人気があります。
実際に血液をサラサラにする薬を処方されている人の話では、納豆は食べてはいけないと医者から言われているとよく聞きます。それほどの効果があるということですね。納豆が栄養豊富なのは、誰もがご存知かと思います。

納豆

その納豆の中でも、最近は小粒の納豆が消費者に好まれる傾向にあるようです。
しかしこだわりの味協同組合の理事長の話では、本当に美味しいのは従来通りの大粒の大豆から作った納豆だと言います。小粒で小さいものを使うのにはそれなりの訳があると言うのです。

現代人はどちらかというと、よく噛まなければいけない食材をあまり好まない傾向にあります。納豆を例に挙げても、大粒で噛まなければ飲み込めないような昔の納豆は敬遠されるようになってきました。

そう言えば小粒だとそのままするすると喉を通るため、納豆を食べるというよりは飲み込む感じになってしまいます。これはじっくり味わうのに不向きな食べ方です。
そのため一般的な納豆の中には、よく噛みよく味わわなくても「しっかりと味が分かる」ように添加物を使って味をごまかすものがあると言うのです。

表示が免除される添加物

表示免除となる加工助剤の代表は重合リン酸塩ということでした。加工食品には様々な形で入れられていることが多い添加物です。
(加工助剤とは表示が免除になる添加物のことです。詳しくはこちらの記事へ↓
加工助剤とは?なかったことにされる添加物たち

メーカーにとっては使い勝手の良い添加物で、変色を防いだり、結着剤になったり、乳化剤にもなります。食品の変性を防ぐ保水性を持たすなど用途も多岐に渡ります。納豆には保水性、見た目の大きさ、重量を重く見せるために使われるようです。

通常乾燥した大豆は水につけると約2倍の大きさになります。この時重合リン酸塩を使えば約2.2倍の大きさとなり、原料が少なくてもそれなりのグラム数の大豆がとれるという訳です。2倍のところが2.2倍だと、一日にかなりの原料の大豆が節約できます。

本当にそんなことが行われているのか、納豆で名の知れた大手メーカーに訊いてみることにしました。



大手メーカーに問い合わせ確認

朝9時過ぎにひとつのメーカーに問い合わせのメールを送信しました。
問い合わせたメールはこちらです。

納豆 重合リン酸塩 問い合わせ

朝一番に送信し、その日の午後3時前に電話で返事をいただきました。今回の電話の内容を纏めると、

「問い合わせされた納豆もその他の種類の納豆にも原材料には重合リン酸塩は使われていません。」
「その他の添加物も使われておらず、使用しているのはパッケージに書かれている原料だけです。」

ということでした。それを聞いてホッとしました。

 

しかし重合リン酸塩は表示義務のない加工助剤扱いです。
一応名目としては、加工助剤は完成した製品に影響しないはずということで表示が免除されます。原材料としてパッケージには当然ながら表示されません。
こだわりの味協同組合の理事長のお話のように、表示義務のない加工助剤が使われている可能性も否定できません。

いつも利用している安全農産にも取引があるということで、納豆協会にも入っているメーカーさんにも訊いてみました。すると安売りの納豆では国産大豆を使わず粒の小さなアメリカ産で原料費を抑えるか、それより安い中国産の大豆を使うところもあるだろうということでした。

原料が海外の場合は、農薬やポストハーベストの問題も出てきますね。格安には格安の理由があるということでしょうか。
(ポストハーベストについて詳しくはこちらの記事へ↓
妊婦さん必見!危険な農薬ポストハーベスト。「防ばい剤使用」にご注意 前半

安全なイチオシ納豆

納豆は血液サラサラ、カルシウムもとれる健康的な食品です。でももし重合リン酸塩が使われているのなら、せっかくのカルシウムも奪われてしまう結果になり兼ねません。
これでは健康を思って納豆を食べても期待外れでなんだか勿体ないですね。

こだわりの味協同組合で扱っている納豆のひとつがこちらです。

大粒味わい納豆

静岡県の(株)富良食品の作る珍しい緑大豆を使った大粒味わい納豆です。
手間暇をかけて作られた一品で、たれ、からしに至るまで全くの無添加です。ネットでも購入できるようです。

自然の味そのまんま 国産大豆使用の大粒味わい納豆[45g×3]

安全農産で取り扱っているのは「あらいぶきっちん」の納豆です。

安全農産の納豆

こちらも豆の味がしっかり味わえる納豆で、原材料は国産の有機大豆と納豆菌のみです。
健康的な納豆でカルシウムも補いたいですね。