暑い季節、飲食店ではアイスコーヒーが人気です。最近は最初から甘みが入っているものよりも、後から甘味料を自分で入れることの方が多いように思います。家庭で飲む場合も、個々に甘さの調整をするようです。

コーヒーとガムシロップ

今回は甘みを足すときに大活躍のガムシロップについてです。

原材料は添加物

私はずっと、ガムシロップは甘いから、単純に砂糖を水で溶かしたものだと思っていました。
しかし実際はぶどう糖果糖液糖というもので出来ています。(果糖の量により呼び方が異なり、果糖が50%未満だとぶどう糖加糖液糖、果糖が50~90%だと果糖ぶどう糖液糖と呼びます。)

ガムシロップ 原材料

ぶどう糖果糖液糖の原料となるものはトウモロコシなどのデンプンで、メーカーにとって魅力的な安い甘味料です。ぶどう糖果糖液糖等は別名異性化糖とも呼ばれます。

異性化糖
出典  Wikipedia

液糖の特徴のひとつとして、高温では甘みを感じにくく低温では砂糖よりも甘みを感じるということがあります。冷たいお菓子やドリンク類の甘味料として、安くて重宝しているようです。



引き起こされる肥満や糖尿病

ぶどう糖果糖液糖や果糖ぶどう糖液糖の問題点は、もともと自然界には存在しない甘味料であり安全性がはっきりしないことです。

一方他の砂糖やはちみつ、メープルシロップなどの甘味料は、食べた後に消化吸収されるぶどう糖に分解されるまである一定の時間が掛かります。その結果、血中のぶどう糖の濃度はゆっくりと上がることになります。

しかし化学的に酵素の力を使って作り出した異性化糖のぶどう糖果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖は、摂取の段階ですでにぶどう糖になっていますから、食べたとたんにぶどう糖が吸収されてしまいます。
すると血中のぶどう糖の濃度は一気に跳ね上がり、膵臓からのインシュリンの排出が追いつきません。

ガムシロップ

ぶどう糖果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖の摂り過ぎは糖尿病に繋がってしまいます。
また、つい摂り過ぎてしまうので肥満の原因にもなるのです。

購入する時は成分確認を忘れずに

ぶどう糖果糖液糖は特に清涼飲料水に注意が必要です。
ペットボトル1本500mlのうちおよそ20~30%がガムシロップだそうです。かなりの量ですね、これでは糖尿病に近づくと言われるのも当たり前かもしれません。

清涼飲料水は滅多に飲まないから大丈夫だと思っていても、健康ドリンク剤やスポーツドリンクにもぶどう糖果糖液糖が入っています。アイスクリーム、アイスキャンディー、ゼリーはもちろん、調味料のたれや麺つゆなどの甘味料にも入っています。

ガムシロップだけで見ると、探せば有機栽培のオーガニックガムシロップは一般のスーパーにも並んでいることがあります。

UCC 有機栽培オーガニックシロップ(15g*15コ入)

製品を購入する時には、しっかりと成分表示を確認した方が良さそうですね。