主婦の毎日の仕事のひとつに洗濯がありますね。家族が多ければ多いほど洗濯機を回す回数が増えます。

いつもお使いの洗剤はどんなものを選ばれてますか?
液体、粉末、最近は液体洗剤がひとつの薄いビニールのようなものに包まれていて、一個ポンと洗濯機に入れるものも出ています。毎日使うものだから安全性にはこだわりたいですよね。
今回は多くの方が使っているであろう粉末の洗剤を調べてみます。

洗濯洗剤

粉末洗剤はコンパクト洗剤と呼ばれます。
コンパクト洗剤はスーパーでもコンビニでも簡単に手に入ります。これもまた便利ですね。しかしこの便利さの裏に、危険は潜んではいないのでしょうか。

はっきり危険とわかっている成分

コンパクト洗剤に入っている成分を調べてみましょう。

洗濯洗剤 原材料

界面活性剤(22%直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、アルカリ剤(炭酸塩) 、水軟化剤(アルミノけい酸塩)、工程剤(硫酸塩)、分散剤、蛍光増白剤、酵素

界面活性剤ですが、安全な合成の界面活性剤はなかなか見たことがありません。
界面活性剤として入れられている直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム。こちらはどうでしょうか?



法で管理される危険成分

陰イオン系界面活性剤である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(略してLAS)は旧表示指定成分です。表示指定成分とはアレルギー等の肌トラブルを引き起こす恐れのある成分で、国が危険だと言っているものです。
(表示指定成分について詳しくはこちらの記事へ↓
表示指定成分って何?医薬部外品に書かれる成分とは?

その上、化管法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律)の第一種指定化学物質のひとつでもあります。

蓄積性、慢性毒性のある成分

化管法とは、有害性のある化学物質が流出された時に、環境の保全に支障が出ないように防止するための法律です。

化管法の目的、対象物質
出典 環境省 PRTRインフォメーション広場

この化管法の第一種指定化学物質とは、こういうものです。

化管法の第一種指定化学物質の危険性
出典 環境省 PRTRインフォメーション広場

人体に健康や生態系に悪影響を及ぼす恐れがあり、自然の中で簡単に有害な化学物質を作りだし、オゾン層の破壊物質である…非常に恐ろしい影響のある化学物質なのですね。
それに加え、経済産業省では蓄積性が高く、慢性毒性のある化学物質であるとはっきり書かれています。
第一種特定化学物質(化管法)の危険性
出典 経済産業省 加工して作成

化管法とはあまり聞き覚えがない言葉ですが、危険な物質に関する法律ということがわかります。

洗剤を選ぶ時に避けるべきもの

直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)は、合成界面活性剤の中でもトップに入るほど危険度は高いです。
このような危険な化学物質が、化管法の第一種は462種類、第二種は100種類の化学物質が指定されています。

しかし化管法 第一種指定化学物質とは書かれていませんので、いくら法律で有害だと言ったところで購入時に私たち消費者に分かるわけではありません。

さて、界面活性剤として入れられているもうひとつのポリオキシエチレンアルキルエーテルですが、こちらは合成界面活性剤の中でも比較的有害性はないようです。

他の

水軟化剤(アルミノけい酸塩)
アルカリ剤(炭酸塩)
工程剤(硫酸塩)
漂白剤
分散剤
柔軟剤
蛍光増白剤
酵素

は、成分名が無いものもあり調べることができませんでしたが、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)の内容だけで、この洗剤が危険かどうかを判断するには十分かと思います。
界面活性剤の中でも、陰イオン系界面活性剤にあたるものは危険度がかなり高いので、避ける方が賢明かもしれません。

健康と環境にやさしい洗濯洗剤

安全な洗剤は、実は結構たくさん売られています。そんな中でも特にお気に入りの洗剤があるのでご紹介しておきます。
不必要な香料が入っておらず、少ない泡立ちで汚れが落ちるので節水になり、自然に還る力、つまり生分解のスピードもとても早い洗剤です。

ランドリーパウダー

毎日使うものですから、ぜひ安全にこだわってほしいなと思います。