前回見た赤ちゃん用おしりふきと、手や口を拭くシートは成分が共通していました。
その中でも前回はプロピレングリコール(PG)セチルピリジニウムクロリドの危険性について見ていきました。
(詳しくは前回記事へ↓
危険かも。赤ちゃんのおしりふきの成分には要注意 前編

お尻ふき

今日は残りの成分についても見ていきます。

低い毒性でもやはり環境ホルモン

エチルパラベン、メチルパラベンを調べてみます。

エチルパラベン、メチルパラベンは、安全にこだわる方なら誰でもご存知のパラベンの種類です。パラベンは表示指定成分です。危険だと国が認めている成分ですね。
これは製品の防腐剤として入れられているようです。
(表示指定成分について詳しくはこちらの記事へ↓
表示指定成分って何?医薬部外品に書かれる成分とは?

パラベンは数種類あり、エチルパラベン、メチルパラベンは、その中でも毒性は低い方だとされています。しかし毒性が低いと言っても環境ホルモン(内分泌攪乱物質)であることが分かっている物質です。

パラベンは種類によって危険度の差はあるものの、乳癌細胞の増殖を促すことも明らかになっています。
アメリカのガン予防連合会長であるサミュエル博士の著書『癌からの警告』には、特に重要なのは皮膚から短時間で吸収される事だとも書かれています。

お尻ふきは赤ちゃんの柔らかい肌を拭く事となり、そこからパラベンは短時間で吸収されるのです。

パラベン 2
出典 ガンからの警告 [ サミュエル・S.エプスタイン ] 加工して作成

ここまでパラベンの作用が分かっているにも拘らず、アメリカでも未だにパラベンの問題は取り上げられず、「当然安全であると考えられる」とし、多くの化粧品、日用品に入れられています。
日本の対応もアメリカと同様です。



肌から侵入した有害成分は90%が体内に蓄積

こうして調べていくと決して安全なお尻ふきではないと分かってきました。

生まれたばかりの赤ちゃんは、大体3時間おきにおっぱいを飲みます。赤ちゃんはおっぱいを飲んだら、決まってウンチをします。3時間ごとに授乳となると、一日に7~8回はウンチをするでしょう。

おむつが取れるのには、数年かかります。もし、このような有害化学物質が入ったお尻ふきで毎日お尻を拭いていたら…想像すると、非常に恐ろしいことです。
有害化学物質は、簡単に皮膚の表面から体に吸収されて90%は体に溜ってしまいます。

経皮吸収

少しずつ少しずつ、赤ちゃんの体に有害化学物質が溜っていくのです。
(皮膚を通して何らかの成分が体内へ入ってくることを、経皮吸収と言います。ニコチンパッチや湿布など、医療でも利用されている作用です。経皮吸収について詳しくはこちらの記事へ↓
経皮吸収ってなに?日用品や化粧品が肌から浸透してるの!?

赤ちゃんのお尻を安全・清潔に保つには

お尻を拭くのに柔らかいガーゼのハンカチを利用するのはどうでしょうか。ひと肌程度のお湯を湿らせて、赤ちゃんのお尻を拭いてあげて下さい。
たくさんの用意が必要ですが、綺麗に洗濯して太陽の下で干せば、ハンカチは十分殺菌されます。pm2.5が気になるなら、紫外線カットガラスではない窓際に干せば良いでしょう。
有害物質からさよならして、ゴミも減らすことができます。

ベビー用品はもちろん日用品や化粧品に含まれる成分は、体に即効性のあるサリンなどの急性毒とは違い、ゆっくり時間をかけて体を蝕んでいく慢性毒です。

お尻ふきの影響が何年後にお子さんの体に現れてくるかなど、誰にもわかりません。
アレルギーや神経への影響、病気…一体どんな形で影響が現れるかも解明されていない怖い世界なのです。

すぐ手を出してはいけない「無添加・安全」

余談ですがプロピレングリコールが危険だと一般的に知られるようになってから、これが入っていないお尻ふきだと大きくアピールし、売り上げを大幅に上げた大手企業もありますよね。
そちらの製品には確かにプロピレングリコールは入ってはいませんが、その他の成分を見てみると、このような具合でした。

おしりふき 原材料

粘膜を壊死させると言われているセチルピリジニウムクロリドが入っていたり、環境に悪くヨーロッパでは使用規制のあるEDTA-2Naが入っていたり、完璧に人体や環境に無害なものではないようです。

いつか娘に子どもができたらこちらのおしりふきを使ってもらいたいと思っていたのに、きちんと調べれてみればこの内容でした。
やはり何かを選ぶ時は、しっかりと内容成分を確認しないといけませんね。

安全なおすすめお尻ふき

赤ちゃんのお尻にも使える優しく安全なウェットティッシュを見つけました。

マルチパーパスワイプス

まだまだお肌も薄く柔らかい赤ちゃんには、安全なものを使ってあげたいですね。

前回記事はこちら
危険かも。赤ちゃんのおしりふきの成分には要注意 前編