まだまだ暑い日が続きますね。
うちではよく、暑い日にはところてんを食べます。食物繊維が豊富なのでお通じの為に食べるという人も多いでしょう。

ところてん

昔は駄菓子屋にも売られていて、二杯酢か黒蜜か…と悩みました。今は駄菓子屋さんも少なくなって、ほとんどはスーパーで購入することが多いです。

スーパーに2種類並んでいたので見てみました。

パッケージと成分内容の食い違い

ひとつ目はパッケージに大きく国産天草100%使用と書かれています。なんだか嬉しいネーミングですよね。

国産天草100%使用

しかし成分表示を見てみると、パッケージの表現とはちょっと違う気がします。

ところてん 原材料 1

名称 ところてん
原材料 天草、食塩、寒天、酸味料、調味料(アミノ酸等)、甘味料(ステビア)

です。
寒天は何の為に入っているのでしょうか。

寒天はもちろん添加物ではありません、海藻です。
でも「国産天草100%使用」と表に書いてあったので、原材料は天草だけだと思ってしまったのは私だけでしょうか。

原材料は天草だけではなく、酸味料調味料(アミノ酸等)、甘味料のステビアも入っています。

酸味料や調味料(アミノ酸等)はどちらも一括表示と言って、複数の添加物をひとつにまとめて表示してあります。
「酸味料」と書かれていても、その中にいくつの添加物が入っているかは、私たち消費者にはわかりません。
(一括表示について詳しくはこちらの記事へ↓
一括表示とは!?知らずに健康を損ねる前に知るべきこと



添加物なしだが「寒天粉」入り

昔からあるところてんは天草から作られたものですが、寒天を入れたものを最近はスーパーでよく見かけます。
もう一方のところてんには成分表に添加物が書かれていなかったので購入してきたのですが、よく見たら寒天入りでした。

ところてん 原材料 2

パッケージにはやはりこちらも「国内産天草100%」と書いてありました。

ところてん国産天草100%使用

寒天の割合を電話で問い合わせてみた

気になって寒天の入っている割合を電話で問い合わせしてみました。
問い合わせると「後ほど担当者から直接お電話を差し上げます」と言うので、少し待っていると電話が鳴りました。

粉状の時の割合は1.9%だそうですが、これを水で溶いてふやかしたらどれぐらい増えるのかは企業秘密で教えて貰えませんでした。
とっても言いにくそうで答えにくそうな感じでしたので早々に電話を切りましたが、結論的には原料の天草の他に1.9%の割合で「寒天粉」を入れているという事でした。

ほぼ輸入の一番安価な粉末寒天

決して寒天が悪いとか天草だけが良いとかではありませんが、天草は価格が高く、特に国産の天草は高級品です。

ところてんは本来は天草のみでしたが、高級である事と天草だけで作ったら少し固くなりやすいということで、オゴノリ(海藻の種類)を粉状にした寒天を加える事が多いようです。
しかも今はオゴノリの寒天は海外からの輸入が大半で、こちらのほうが天草よりはるかに価格が安いのです。

電話したメーカーのところてんは破格の安さでした。国産の高級天草だけを使っていたら、とてもこの価格での販売は実現しません。

「国産天草100%」という謳い文句に国産の高級天草しか入っていないと勘違いしてしまいますが、実際は問い合わせの電話でも言っていたように混ぜものをしているんですね。

皿に入ったところてん

こちらのかんてん粉(粉末寒天)は低価格で販売ができるよう、安価な海外輸入のものを使用していると見るのが自然でしょう。

天草にしても寒天にしても、国産だろうが輸入だろうが、食物繊維たっぷりでお腹にも良いものです。でも「国内産天草100%使用」は紛らわしい表現ですね。
本当は「国内産天草100%とかんてん粉使用」が正しいのでは?と思ってしまいました。