いつもは食品添加物や日用品の有害成分を気にしている私ですが、主人と買い物に行った時は主人が食べたいものを献立にすることにしています。
先日も手巻き寿司が良いと言うのでお刺身を見ることに。ネギトロも良いなと主人がマグロのたたきを手にしました。

まぐろのたたき

「これ、色がなんだか白過ぎないか?」と、主人が成分表示を確かめました。
すると思いもしなかったものが入っていました。

ねぎとマグロだけじゃない

まぐろたたき 原材料

原材料名 まぐろたたき(黄肌鮪(フランス産、インドネシア産、その他)、目鉢鮪(日本産、台湾産、その他)、食用植物油脂、食用精製加工油脂、魚油、ねぎ、トレハロース、pH調整剤、酸化防止剤(V.C,V.E)、グリシン


鮪だけが入っていると思っていた主人は「油がいっぱい入ってる。どおりで色が白い訳だ」と驚き、このネギトロは買わない事にしました。

マグロのネギトロは脂身が多く、今ではお寿司の定番の1つですね。
ネギトロは元々は中骨などに付いた身の部分をこそげ落としたものです。

まぐろの身をこそげ落とす

中骨からはわずかな量しか取れませんから、高級寿司店にでも行かない限り簡単には食べられません。

なのにスーパーや回転寿司などで、一皿100円程度の安さででいつでも食べられるのは、キハダマグロやビンチョウマグロ等の価格の安いマグロに植物油や魚油等の油分を加え、あとは添加物を加えて本マグロの中落ちに近い味にしているのです。いわば人工のネギトロですね。

どう考えてもスーパーの特売で本マグロの中落ちのネギトロが買えるわけがありません。
人工のネギトロはマグロではなく、マグロに似たアカマンボウで作る事も出来ます。

まぐろを切る

キハダマグロやビンチョウマグロのネギトロでも、美味しかったら十分だと思います。
でも、本マグロの味に近づける為に添加物が入っているのは安心できません。



pH調整剤…中身の分からない一括表示

トレハロースに危険性はあまりありません。しかし長い年月、毒性検査のために動物実験を繰り返し、動物を犠牲にしてできた人口の甘味料です。

次のpH調整剤は一括表示と言って複数の添加物をひとまとめに表示しており、中に入っている添加物の数は消費者には全く分かりません。
「pH調整剤」と表示はひとつだけでも、複数の添加物が組み合わさって出来ています。
使用目的によって表示名が変わる特徴を持つpH調整剤ですが、このネギトロではそのままpH調整剤と表示されています。
(一括表示について詳しくはこちらの記事へ↓
一括表示とは!?知らずに健康を損ねる前に知るべきこと

酸化防止剤…合成ビタミン

酸化防止剤には、ビタミンCビタミンEが使われています。
こちらももちろん価格から考えるとレモンなどの天然成分から抽出したものではなく、石油由来の合成のビタミンです。ビタミンCはトウモロコシからのでん粉で作る事も最近は多いようです。

いずれにしても化学的に作りますから、原料はトウモロコシでも合成のビタミンであることは確かです。これらは価格が安く成分が安定しているのでよく使われるのですね。

グリシン…劇毒物から作られる安価な添加物

聞き馴染みがないかも知れませんが、グリシンもよく見る添加物です。甘味料として艶を与える、制菌効果があるなど様々な役割を持ちます。
価格の安い中国製が主流ですが大量に安く作るため、劇毒物扱いのモノクロル酢酸を使うことが多いようです。このモノクロル酢酸、かつて配管から流出したモノクロル酢酸により作業員が亡くなった事故がありました。

モノクロル酢酸
出典 厚生労働省 加工して作成

このモノクロル酢酸は最終的に計算上は製品に残っていない事になっています。
死に至るほど高濃度なものが製品に残るなんてあり得ないでしょうが、万が一不純物が残っていたらとんでもないことだと思います。

自家製ネギトロでご馳走手巻き寿司

マグロは日本人の大好物の魚です。
そのマグロを使ったネギトロも、お寿司の定番になっています。

もし家で手巻き寿司をするなら、お安いキハダマグロやビンチョウマグロを買ってきて包丁で細かく切って自宅にある植物油を合わせると自家製ネギトロを作ることができます。

ネギトロ

ちょっとひと手間かけると、安心食材でご馳走の手巻きずしになりますよね。