もうすぐ5月5日は子供の日、端午の節句です。端午の節句と言えば、ちまきや柏餅。花より団子の私です。

2つ並んだ柏餅

柏餅はよくおばあちゃんが作ってくれました。うちは柏の葉っぱではなく、田舎の山でよく見る丸くてツルっとした葉で挟んでありました。
今は柏餅も年中スーパーに並んでいます。有りがたいような、季節感がないような複雑な感じですが、今回はそんな柏餅の添加物について見てみましょう。

柏餅の成分に中国産の危険な添加物

柏餅 原材料

原材料 米粉、小豆こしあん、砂糖、水あめ、食用油脂、食塩、加工デンプン、ソルビトール、トレハロース、グリシン、酵素(大豆由来)

となっています。こちらに書かれている加工デンプンは、これだけでは食品扱いなのか添加物の加工デンプンなのかは判断できません 。この加工デンプンまでが食品添加物だったとしたら、合計5つが添加物です。
和菓子屋さんで作っている柏餅ならこんなに添加物は入っていないでしょうが、スーパーに流通する和菓子にはけっこう添加物が入っていますね。



加工デンプン

今回の柏餅に使われている加工デンプンがもし添加物の方の加工デンプンであれば、想像と違う物質であることが分かります。

加工デンプンは名前だけを見るとでんぷんを単に加工したものかと思いがちですが、酸や酵素によってでんぷんを化学的に処理して作られたものです。平成20年に添加物の扱いになった加工でんぷんには、さまざまな種類があります。

加工でんぷんの種類
出典  消費者庁  加工して作成

製品に原料表示する際、法律ではカタカナの長い物質名の方ではなく、簡略名の加工でん粉、加工でんぷん、加工デンプン、加工澱粉などと表示することが適当だとされています。

ちょっと健康を気遣う主婦なら「アセチル化酸化デンプン」などの文字を見たら、買うのを躊躇するかと思います。でも「加工デンプン」と書かれただけじゃ、警戒心も薄れてしまいますよね。
これを見ていると、私たち消費者に本当に優しい法律なのか疑問です。

元がでん粉なので高い危険性はありませんがEUでは乳幼児向けの食品には使用量の規制が設けられ、日本ベビーフード協議会も自主基準を設定しています。
EUより規制の緩い日本でさえ加工でん粉に制限があるということは、やはりあまり体に良いとは言えない添加物だと見るのが自然ではないかと思います。

ソルビトール・酵素

ソルビトールはもともと海藻などからの甘み成分で、植物に多く存在しています。
動物実験では弱い変異原性などが見られたとの指摘もありますが、特に大量に摂らない限り危険性はないとされています。しかし大量に摂取すると、腹痛や下痢の原因になる場合があります。

酵素はどんなものが入っているのかはこれだけでは分かりませんが、一括表示なので複数の成分がその中に入れられていることになります。

グリシン

グリシンは色々な食品に使われています。
菌を抑える働きがあったり、調味料として使えたり、甘みがあったりします。
この多様な特徴を活かし、調味料として入れたことにしてこれを保存料の代わりに使うと「保存料無添加」と表示することが可能です。

またその毒性について、資料を見ると不安になります。

グリシン
 出典 食品安全委員会 加工して作成

適量なら問題ないという結論から使用許可が下りていますが、私はなるべく避けたい添加物だと思っています。

トレハロース

トレハロースはそれ自体には危険性があまりなく、摂り過ぎるとお腹がゆるくなる程度です。しかし私が嫌だなと思うのは、この新しい甘味料が認可されるまでに数々の動物実験が行われたことです。

大手製薬メーカーのPDF書類に目を通した時のことです。
トレハロースに毒性がないか、主にサルとウサギとラットを使って実験を行ったと記録されていました。毒性実験の目次が長く、数多くの実験で何匹ものサルやウサギが犠牲になったのだろうと察しがつきました。

実験の結果としては、トレハロースの毒性はあまりないと結論づけられていました。

 

新しい甘味料の開発もビジネスであり、産業の発展のためかも知れません。
でも単純に思うのですが、すでに世の中にある既存の砂糖やはちみつや、メープルシロップなどの甘味料を使うのではダメなのでしょうか。

もう安全性が分かっていて、これ以上動物実験をしなくても良い甘味料を使うのではいけないのでしょうか。

少しぐらいコストが上がったとしても、子供の日に喜んで柏餅を食べる子供たちが、この実験の事実を知ったらどうでしょうか。

籠に入れられたうさぎ

サルやウサギの犠牲の上にこの柏餅があるんだと知ったら、純粋な心を持つ子供達は悲しむのではないでしょうか。

安全な原料なら動物実験は必要ない

食品にしても日用品にしても、安全性がはっきりわからないからと言って動物実験をしなければならないような成分は、使ってほしくはありません。

安全と分かっている成分だけで製品は作れないのでしょうか。

できる事なら毒性実験である動物実験をせずに製品を作って貰えたら、どれほど嬉しく安心なことでしょうか。
メーカーの皆さんにはそんな製品をぜひ作って欲しいと心から願っています。