もう春がそこまでやって来ているのを感じる気候です。
野に山に繰り出したくなりますし、園芸店の店先にはこれから開花する色とりどりの花が並んでいます。でも花も良いですが、空いたプランターにはやはり家庭菜園でしょうか。花より団子な私です。

 

 

マンション住まいでベランダしかなくても、プランターがあれば家庭菜園を楽しむことができます。しかしこの手軽に楽しめる家庭菜園に変化が起きていることを、数年前に知りました。

 

発芽しない種がある?

 

我が家では西日の当たる壁にはゴーヤでグリーンカーテンをしています。グリーンで綺麗だし、エネルギーも使わず地球にも優しいので毎年植えています。

あまり深く考えずにいた頃は、種を蒔けば芽が出て、実ったゴーヤの種をまた翌年蒔けば、何度でもグリーンカーテンが出来ると考えていました。
それがある年、どの種も発芽することなく全滅でした。
これはいけないと慌ててゴーヤの苗を買いに行く羽目になりました。

その時に言われたのが「その種はF1種だったのでは?」という言葉です。

何となく聞いていた「F1種」。
これはもう少し調べる必要がありそうです。

 

F1種(1代雑種)が並ぶホームセンター

 

かつて小学校の理科の時間に朝顔の種を蒔き、その成長記録を絵に描くという夏休みの宿題がありました。その朝顔の種をとっておいて、翌年また植木鉢に蒔いたら朝顔は再び花を咲かせ、種が出来ました。

 

 

花でも野菜でも種を蒔けば発芽し、その種からまた翌年も発芽するのが当たり前だと疑ったことはありませんでした。しかし最近の店先に並ぶ種は違っているようです。

近年は今までの固定種、在来種とは異なり、意図的に種子を掛け合わせてできたものが出回っています。一般的にF1種(1代雑種)と呼ばれるものです。戦前からこの技術が研究されてきたようで、人口の急速な増加に対応すべく研究が始まったと言います。

野菜は形が揃っているもの、収量が多いもの、日持ちがするもの、連作しても障害が起きにくいものなどがその目的となります。

 

ここまで聞く限りでは素晴らしい技術のようですが、F1種(1代雑種)と言われる通りこの目的が達成できるのは、たった1代限りなのです。

翌年にこの種から発芽しても、できた野菜は実がならない、形が変形している、苦味があるなどの障害が出てきます。今では翌年は発芽すらしないものもあるようです。とても売り物に出来るものではなく、かけ合わせた品種の悪い面が出ることが多いそうです。(種子メーカーに電話で訊いてみました)

 

 

しかし収量が多く形の揃った作物のできる種や苗は、一代限りではあっても便利で価格が安く、どんどん普及していきました。

そして今、日本の生産農家はもとより園芸店、ホームセンターに並ぶ種苗のほとんどがこのF1種になっているのです。(種子の袋の裏の原産国を見れば、どれも海外性であることが分かります)



日本の種苗は多くが海外製

 

そして現在日本では、このような種子が増え続けたために穀物を含めた自給率は28%まで落ち込み、野菜の種だけに限るとわずか10%という有様です。

これが何を意味するのかというと、本来なら各農家で長年、そして将来までも種子を取り続けて食料を確保できるはずが、海外の種苗を作る多国籍企業に牛耳られることになるということです。

そして日本において2017年3月、衆議院で主要農作物種子法を廃止することが決まりました。
この法律は国と地方機関が日本の主要農作物の原生の育成と保持を目的としたものでした。これが廃止となると、多国籍企業に種苗が独占されることになるのではという不安の声が上がっています。

 

個人で購入できる 有機 固定種の種

 

この先日本の農業は、作物は、一体どうなっていくのでしょうか。
知らぬ間に忍び寄っているF1種ですが、有機の固定種について安全農産のチラシに書かれていました。

 


出典 安全農産 チラシ

 

世界的有機種子メーカーのジェネシスシード社の種子を日本で販売する「ナチュラルライフステーション」のものです。

ナチュラルライフステーション

昔からある在来種、固定種には野菜本来の味と香りと栄養があるそうです。
ホームセンターの種子より少し高めですが、一株だけ収穫せずに種をとっておけば、来年も再来年もずっとその野菜の収穫が出来るのです。

また、こちらでは小さな種の袋詰めは「社会福祉法人大阪府家内労働センター連合授産場」にお願いしているそうで、ハンディのある方の自立の応援にもなりますね。

私は今回はプランターに植えるつもりでサラダ菜とニンジンを買いました。このシリーズのパッケージの絵も優しい雰囲気で惹かれました^^

 

 

人参は秋撒きでなければ種子が取れないと書いてあったので、まずはサラダ菜だけ蒔いてみます。サラダ菜は約300粒も入っていると書いてあったので、友達にも譲ることになっています。

どんな味になるでしょうか。本来のフレッシュな野菜を育てられるか今から楽しみです。
ナチュラルライフステーションの種はインターネットでも注文できます。ぜひ挑戦してみてくださいね。

ナチュラルライフステーション 種一覧

 

参考図書

にっぽんたねとりハンドブック [ プロジェクト「たねとり物語」 ]