安心安全な食品を提供する「こだわりの味協同組合」の勉強会があるというので行ってきました。お話しされたのは理事長さんです。
「こだわりの味協同組合」は多くの食品に添加物が使われていることに疑問を持つメーカーさんたちが、国産原料に拘り、無添加であることに拘り、味に拘り、安心できる食品を提供する団体として設立されました。
今回のお話は日本人に欠かせない食品、大豆と小豆についての内容でした。
まずは毎日でも食べたい豆腐についてのお話を聞かせてもらいました。
豆が日本に伝来したのは弥生時代。特に豆腐は色々な形で頻繁に食卓にのぼることでしょう。
豆腐の原料は大豆ですね。大豆の良さはその成分にあります。
現代人が不足していると言われているたんぱく質が、魚や肉に比べて倍近いのではないかというぐらいあります。体に必要な栄養素も、どれも魚や肉よりもたくさん含まれています。
出典 「こだわりの味協同組合」資料
お話によると、地域が変わればこの栄養素の割合も変わるそうです。
味の決め手となるたんぱく質ですが、大きく違う点では国産の大豆だとだいたい37%ほどで、輸入大豆は30%ほど。国産大豆はうまみ成分が多いのが分かります。(うまみが多いので豆腐や納豆に向いているのですね)
脂質は国産大豆がだいたい17%、輸入大豆が23%。
このことから価格の安い大豆油が100%輸入大豆であることが読み取れます。そして輸入大豆の大豆油は、農薬の問題、遺伝子組み換えの問題があるともお話ししてくださいました。
豆腐の質は価格に出る
豆腐は商品によって価格にかなりの開きがあります。
豆腐1丁50円を切るものも見かけることがあり、どうしてこんな値段になるのか不思議でしたが今回のお話でその謎が解けました。
まずあまり豆腐に向いていない輸入大豆は、1俵あたり(60㎏)5000円程度するそうです。遺伝子組み換えをしているものなら更に安くなり3000円ぐらいなのだとか。
一方国産大豆は1俵あたり桁がひとつあがります。(国産の最高級の大豆の種類丹波の黒大豆では20万円になるとか…)
ほとんどは国産大豆で作られる豆腐ですが、安価なものでは輸入大豆が使われます。
豆腐にする前段階の豆乳の濃度は、当然国産大豆が高濃度です。うまみ成分のたんぱく質がたくさん含まれています。
そこで輸入大豆を使い安く豆腐を作るとなると、うまみ成分を補うために様々な添加物を入れることとなります。安く買った豆腐は、添加物と農薬と遺伝子組み換えの心配が付いてくることになるのです。
凝固剤、消泡剤の表示の実情
豆腐を作る際に必ず使われる凝固剤にも注意が必要です。
凝固剤は表向きはにがりまたは塩化マグネシウムと書かれているものが多く、そのにがりを分類すると水にがりと乳化にがりの2種類に分かれます。
水にがりは海水の成分、天然のにがりで美味しい味のもの。
乳化にがりは中に色々な添加物を入れたもの。
どちらも表示は「にがり」としか書いておらず、添加物の表示はありません。
また豆腐を作る際の泡を消す添加物にもご注意を。
この添加物のなかった頃には、大きな柄杓で泡をすくうしか方法はありませんでした。でも今は消泡剤と呼ばれる添加物を使うことがほとんどです。
消泡剤の多くはシリコン樹脂が使われますが、この消泡剤も表示の義務はありません。従って、消泡剤と書かれていないから入っていないのではなくて、こっそりと入っているものも存在する訳です。
消泡剤を使っていないのであれば「消泡剤は使用していません」と書いてありますから、目安にすれば良いということでした。
安全な豆腐の見分け方
最後にこだわりの味協同組合の考える、安心できる良いお豆腐の見分け方をご紹介します。
まずは、国産大豆を使っている事。
さらに、大豆の産地、品種の表示があると一番良いということです。
帰りにお土産で頂いた豆腐のパッケージはこちらです。(無料で勉強させて貰って、お土産まで頂いて恐縮です)
静岡県富士市の丸喜食品株式会社の充填豆腐。北海道産大豆、天然にがり100%、消泡剤不使用です。
大豆の品種、産地もパッケージに印刷されているQRコードで検索することができます。
こちらは私が毎週いただいている木綿豆腐はあらいぶきっちんの豆腐です。
あらいぶきっちんの豆腐は国産大豆(金沢、長浜など契約されているの生産者の栽培期間中の農薬不使用の有機大豆 )で、伊豆大島の「海の精」のにがり。消泡剤ももちろん使っていません。
どちらも価格は200円前後。
豆腐は毎日でも食べたい食材のひとつです。
選ぶポイントをおさえて購入したいですね。