休みの日には主人とスーパーに買い物に行くことが多いです。というか、荷物持ちをたっぷりお願いしちゃっています。
そんな日は荷物持ちのお礼に主人の食べたいものリクエストに応えます。
お昼はうどんが食べたかったようです。「昆布うどんにしよう」ということになりました。

昆布うどんには、とろろ昆布かおぼろ昆布のどちらかでしょう。
様々な本でも紹介されている通り、昆布には様々な効果効能を期待できます。花粉症やアトピー、様々なアレルギーの方にも魅力的な食材でもあります。抗アレルギー成分があるからです。

しかし水やお湯にはほとんど溶け出してこないので、昆布そのものを食べるというのがポイントです。

さて、そんな美味しくてお得な効能が満載の昆布を求めて売り場に行くと、無添加とろろ昆布の文字が目に入りました。

ということは、とろろ昆布もおぼろ昆布も、乾燥した昆布を削るだけではないのでしょうか?
こんな表示のとろろ昆布があるということは、添加物が入っているものもあるということですよね。ちょっと見てみましょう。

元々美味しいものになぜ調味料を?

無添加と書かれていないとろろ昆布の成分表示を見てみました。
びっくりしました、添加物が書かれているのです。

とろろ昆布 原材料

名称 昆布加工品
原材料名 昆布、醸造酢、でんぷん、調味料(アミノ酸等)、甘味料(ステビア)

もう一つの有名メーカーのものは

とろろ昆布 原材料 2

名称 とろろ昆布
原材料名 昆布、醸造酢、米酢、酵母エキス、コーンスターチ

もともと日本人が美味しいと感じる成分と言えば、昆布、かつお節、椎茸のうまみ成分グルタミン酸イノシン酸グアニル酸の三つです。

昆布はグルタミン酸の代表的な存在です。味噌汁や煮物、おでん等のお出汁に欠かせない旨味成分を持っています。漬け物やしめ鯖にも使いますね。

とろろ昆布やおぼろ昆布の作り方と言えば、乾燥した昆布にお酢をかけ、柔らかくしたものを削り取るというものです。削り取った厚みが薄いものはとろろ昆布、少し厚めの物がおぼろ昆布と呼ばれます。

昆布はそれだけで美味しい存在なのに、調味料(アミノ酸等)、甘味料(ステビア)、酵母エキスがわざわざ入れられているのは不思議な事です。



調味料(アミノ酸等)

裏に書かれている調味料(アミノ酸等)はいくつかの成分が含まれている人工の調味料です。複数の成分をひとまとめに「調味料(アミノ酸等)」と表示をしているわけですね。
これは一括表示と言って、何がどれだけ入れられているかは不明です。

調味料(アミノ酸等)

(一括表示についてはこちらの記事へ↓
「保存料不使用」は本当?一括表示で消費者を欺く法の裏ワザ

甘味料(ステビア)

甘味料(ステビア)はキク科植物から抽出される甘味料で、弱い変異原性があるもの安全とされています。しかし、そもそもとろろ昆布に甘みを入れる必要があるのかは私は疑問です。

酵母エキス

酵母エキス は酵母が入っているものだと思われがちですが、 ビールなどを製造したあとに出来る搾りかすに化学的に酸や酵素を入れ、人工的にアミノ酸を作り出してうま味調味料にしたものです。

酵母エキスは食品の扱いになっており食品添加物ではありません。食品なので危険性はないとされています。
しかし強制的に作られたアミノ酸ですから、内容的には人工的な調味料であることに変わりはないと心配される意見も聞かれます。

でん粉 コーンスターチ

でん粉コーンスターチは、一枚ものではない昆布をくっつき合わせるために使っています。形の揃っていない安価なとろろ昆布やおぼろ昆布の原料は安くてコストを抑えられるので、その原料をつなぎ合わせて削り製品化しているのです。
これは低価格を実現するための企業努力だと受け取れるかもしれませんね。

それにしても本来は昆布と酢だけで出来るものに、アミノ酸等や酵母エキスは必要ないはずです。
ひとつの袋でお値段も100円も変わりませんから、とろろ、おぼろ昆布を選ぶ時は、昆布と酢だけのものを選んだ方が賢明でしょう。

おばあちゃん直伝 昆布の簡単お吸い物レシピ

ミネラルが豊富な昆布はうどんやお握り、お吸い物に入れたりして、上手くお料理に活用したいですね。ここでお婆ちゃんから聞いた昆布の簡単お吸い物レシピを紹介します。

お椀にとろろ昆布またはおぼろ昆布をひとつまみ入れます。
少しだけお醤油を垂らして、もしあれば刻んだねぎ、または三つ葉を入れます。後は熱湯を注ぐだけで美味しいお吸い物の出来上がりです。忙しい時に便利ですよ。

ちなみに私は、余計な甘味料や調味料を使っていない昆布を扱ったところでは、昆布村さんが好きです。

昆布村
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