日本人に生まれてきて良かった~と思えるご飯のお供の数々。
その中でも、タラコはご飯にピッタリなおかずだと思います。生ではもちろん、焼いても美味しいですよね。

たらこご飯

タラコはご存知の通りスケソウダラの卵を塩漬けに加工したものです。
昔よく見た真っ赤な毒々しい色のタラコは、最近はあまり見かけなくなりましたね。

パッケージの表には「無着色」「合成着色料無添加」の文字があります。とても嬉しい事だと思いますが、安心するのは少し早いようです。

たらこ 原材料1

成分表に書いてある亜硝酸ナトリウムとは一体何でしょうか?



危険物認定を受けている成分

亜硝酸ナトリウムは別名、亜硝酸ソーダとも言われる食品添加物のひとつです。発色剤として使われ、タラコを綺麗なピンク色に発色させます。

食品添加物ではありますが、毒物及び劇物取締法において劇物に指定されているのが気にかかります。
消防法においては危険物第1類の亜硝酸塩類、水質汚濁防止法では施行令第2条有害物質となっています。

亜硝酸Na(亜硝酸ナトリウム)
出典 Wikipedia 加工して作成

国際化学物質安全性カードには、経口摂取(口に入れた)場合は吐かせるようにと書かれています。

亜硝酸トリウム
出典 国際化学物質安全性カード 加工して作成

人における致死量は、有害性について

亜硝酸ナトリウムは高濃度の溶液を間違って飲んでしまった場合、中毒症状が起きます。頭痛、吐き気、チアノーゼ、意識障害や痙攣などが起きるのです。
劇物なので致死量も分かっています。

亜硝酸ナトリウム 致死量
出典 日本医薬品添加剤協会 加工して作成

これを成人の体重50㎏の人で、少なく見積もっても亜硝酸ナトリウムをとった場合の人間の致死量は、たった2グラム以下だそうです。

もちろん食品添加物はこれに限らず国が検査して認め、この分量なら大丈夫という基準を設けていますから、たらこを少し食べたぐらいでは全く問題はないでしょう。しかしながら、この砒素にも匹敵するような致死量には驚きました。
他にもチアノーゼの原因になったり、妊娠モルモットの実験では、母獣の貧血、流産や胎仔死亡率の増加が観察されています。

「無着色」でも入っている「発色剤」

「無着色」「着色料無添加」と書かれていても、亜硝酸ナトリウムが入っている場合がほとんどです。
「着色料」と「発色剤」は異なるものなので、こういう表示が可能になってくるのです。

たらこ 原材料 2

微妙な言葉の違いなのでわかりにくいかもしれません。実際、使用する目的にほとんど違いはありません。両方とも「美味しそうに見せる」ために使われます。
これが「色を付けて」美味しそうに見せるのか、「色を良くして」美味しそうに見せるのか、というだけの違いです。

この違いを利用して、「無着色」としているのですね。

生のスケソウダラの卵は、そのままだと血色の悪い肌色のような色をしています。あまり美味しそうに見えず、かと言って着色料を嫌う消費者も多いため、発色剤を入れることになるのでしょう。
色が良くなければ、多くの消費者は買ってくれないのです。

たらこ

美味しくて食べたくなるタラコ。

最近はよく探せば、亜硝酸ナトリウムの入っていないタラコも見かけます。
また、タラコをひと肌程度のぬるま湯に数分つけるだけで、かなりの有害物質が除去できることが分かっています。
タラコを含め、私が普段行っている農薬や添加物の除去方法については、こちらをご覧ください。
家でできる簡単な農薬・添加物の除去方法

ちょっとした手間をかけてでも、ご飯のお供として安心して食べていきたいですね。

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