「体に悪いからうちでは子供にはインスタントラーメンは食べさせません」と言われるお母さんもいるかと思います。

しかしもしスナック菓子を子供に与えていたり、お出汁の素を使っていたら、その苦労は台無しかもしれません。

と言うのもインスタントラーメンとスナック菓子の味のベースは、どちらも基本的には同じだと言われているからです。
スナック菓子とインスタントラーメンとの裏の表示を比べてみましょう。

 

スナック菓子 原材料

インスタントラーメン 原材料

 

添加物の数やその内容は各々違いますが、どちらにも共通する点があります。それは、

が入っている事。
調味料(アミノ酸等)が入っていること。(この中に含まれるグルタミン酸ナトリウムはかつて化学調味料と言われたものです)
たん白加水分解物が入っている事。

大きくはこの3つだと思います。

 

インスタントラーメンもスナック菓子も、味付けのもとになるベースはどちらもほとんど一緒なのです。
基本は食塩と化学調味料(グルタミン酸ナトリウム等)とたん白加水分解物の3つ。風味さえ変えればどんな味にもできると言います。

風味を豚骨やチキンの味にすればラーメンスープに。ガーリックや香辛料を使えばスナック菓子に変身します。
昆布を利かせれば和風昆布だしの素ができあがり、醤油や鰹、昆布エキスを入れればお吸い物の素に、鰹エキスを利かせればかつおだしの素となるのです。

 

インスタントラーメンは食べさせていなくても、スナック菓子をあげてはいませんか?
またはインスタントラーメンは与えない、お菓子は手作りにしていても、料理に○○の素は使ってはいないでしょうか。

 

 

たん白加水分解物の危険性

 

中でも食品扱いになっているたん白加水分解物は、その製造方法に危険性が生じる場合があります。

これは原料の動植物から酵素を使う(酵素解法)あるいは塩酸を使って(酸分解法)強制的にうまみ成分のアミノ酸を取り出したものです。
こうして抽出したアミノ酸を中和させれることでたんぱく加水分解物は完成します。

塩酸を使ったたん白加水分解物の製造方法の場合、副産物としてクロロプロパノール類(3-モノクロロプロパン-1,2-ジオール(3-MCPD)、1,3-ジクロロプロパノール(1,3-DCP)など)が生成されてしまいます。

農林水産省の情報によれば、副産物としてクロロプロパノール類のうち3-MCPDは、ラットを使った試験によって健康に悪影響が出る可能性があるとしています。

さらにもうひとつの1,3-DCPは、ラットの実験により発ガン性が認められています。
しかもごくわずかな量であっても遺伝子を傷つける可能性があり、それが引き金となってがんを生じる事を否定できないと結論付けています。

一日これ以下なら健康に影響が出ないであろうという摂取量も設定されておらず、その点でも不安は残ります。

 

DCPによる健康影響 クロロプロパノール類
出典 農林水産省 加工して作成

 

酵素分解法だとこのような副産物は生成されません。
しかしこの方法はたん白加水分解物を作るのに時間がかかってしまいます。時間とコストを考えた場合、塩酸を使ってたん白加水分解物を製造するのが現実的と言えるでしょう。



味覚の崩壊と健康被害のリスク

 

化学調味料や調味料(アミノ酸等)の添加物、たん白加水分解物は、濃い味で脳に美味しいと感じさせます。

これらの化学的なうまみ成分は一旦脳にインプットされてしまうと、野菜や天然出汁の本来の旨味を美味しいと感じなくなってしまうと言う専門家はけっこう多いのです。
特にまだまだ成長期の柔らかい子供の脳には、化学的な旨味は何かにつけ危険性が伴います。

 

 

大事なお子さんを育てていらっしゃるお母さんには、少し面倒でも昆布、かつお、椎茸からとったお出汁でご飯を作って貰いたいと思います。
おやつには蒸かしたさつまいもや、牛乳と卵で作ったプリン等はどうでしょうか。

そうすることで食の安全を確保し、将来素晴らしい味覚を持った大人に成長してくれると理想的ですね。