全国に安全な製品を取り扱う団体は色々ありますが、私が一番多く食材を購入している所は、京都府に本部がある安全農産供給センターです。
健康に関して深い知識を持つ友達の紹介で知ることになりました。
日本には一括表示やキャリーオーバー、加工助剤など、表示を見ただけでは製品に含まれる全ての成分は把握できないようなものもありますので、「ここで取り扱っている製品なら安全だ」と自分が信頼できるところを見つけることが大切です。
そういうメーカーや団体が1つでも見つかれば、健康への不安もだいぶ楽になると思います。今回は私にとってのそういう信頼をおける団体のひとつ、安全農産をご紹介しようと思います。
安心と健康を守るには、やはり安全な食は欠かせません。しかもこちらでは地球環境への配慮も徹底しており、非常に頼もしい存在です。
こんな団体もあるのだということを、ぜひ多くの方に知っていただきたいと思います。
安全農産の始まり
安全農産は安全な食を提供してくれる団体ですが、こちらが始まる前に「使い捨て時代を考える会」という会がありました。もと京都大学工学部助教授である 槌田劭(つちだたかし)氏が発起人となって生まれた会です。
槌田劭氏プロフィールはこちら→NPO法人使い捨て時代を考える会
高度成長期、飽食の時代に「成長の限界」が囁かれるようになり、「いずれ自給率の低い食べるものが無くなってくる時代がやってくるに違いない」と言われ出しました。
このような「時代」を、うつろう表層に惑わされずに正面から見据えていこう。
というところから「使い捨て時代を考える会」は始まったそうです。
その後に会員の「農薬や消毒薬の全くかかっていないミカンが食べたい」と言う話から安全農産が生まれたと聞いています。
綺麗すぎるまっすぐに育った野菜や果物ではなく、出来るだけ農薬を使わず、化学肥料を有機肥料にしていくことで、安心安全な野菜を生産者の農家さんに作って貰います。
天候も左右する野菜作りですから、野菜の出来の悪い時は文句を言うのではなく、それを受け止めて
「本当は立派な野菜を届けたくてもなかなか上手く行かない時もあり、生産されている農家さんも大変でしょう。いつもありがとうございます」
と感謝して食べ物を頂くのが安全農産の考え方だと、槌田先生にお聞きしたことがあります。
消費者は農家さんと持ちつ持たれつの関係にあるのですね。
安全な野菜が欲しい消費者と、本当は農薬も使わず旬の野菜を届けたい生産者の方たちと、共に歩むということでしょう。
生産者と消費者の本当の意味での「顔の見える繋がり」をとても大切にされています。
消費者の私たちが生産者の方たちのところに見学に行ったり、料理方法の講習会があったりと交流も盛んです。
毎週届く野菜や果物には「○○ ○夫」「○○ ○子」など、生産された方のお名前が入っています。
生産地の見学に行った事のあるところの野菜だと、「これはあの○○さんが作って下さったんだな」とお顔が浮かび、嬉しくなるのが恒例です。
地球環境に貢献する配達方法
大体こういった団体では週一回の配達が一般的かと思います。配達時の容器もよく似ているのではないでしょうか。
今、日本では3Rや4Rと言う環境に寄与する運動もあちらこちらで見かけます。
リサイクル-再生利用
リユース-再使用(壊れたものは直して使うなど)
リデュース-ゴミ減量(二度目購入以降はボトル製品は詰め替えを選ぶなど)
リフューズ-購入拒否(レジ袋や過剰包装を断るなど)
これらを合わせて4Rと言います。
安全農産では配達時にそれがちゃんと実践されています。
野菜は新聞紙にくるみコンテナに入れて供給され、このコンテナはもちろんお返しします。
冷蔵のものは発泡スチロールの入れ物に入ってきます。
留守をしていてもこれに冷蔵、冷凍の食品が入れられて、保冷材も入れて下さるので出かけている時は助かります。
リユース・リデュースが生かされている
卵も透明のプラスティックの容器には入っていません。
卵は一個から注文でき、各々持参した好きな容器に入れて受け取ります。
飼料から拘った完全無農薬の餌を与え、薬を一切使わないで育てた平飼いの鶏の卵です。
だいたい生んでから3日目ぐらいで供給されますから、生でも安心して食べられます。
飯尾酒造や白扇酒造、井上本店等の瓶やジュースの入っている瓶は概ねリユースです。
小さな瓶が割れないように使われている緩衝材のプチプチも、輪ゴムまで返却してリユースします。
たまねぎ、ジャガイモが入っているネットや、三度豆、オクラなどが入っている緑のネットも全て返却する徹底ぶりです。
その他には、牛乳パックは当たり前のように返却。
お肉が入っているトレーも洗って返却できるものもあります。
地球環境の為にもゴミを減らしたいと思っている私にはなかなか素晴らしい供給の仕方だと思い、毎週利用させて貰っています。
他の地域でもこんな団体は幾つもありますし、安全の拘りもそれぞれかと思います。
今は通販のようなインターネットでも気楽に良い食材は購入できますから、ちょっと探してみると自分のライフスタイルに合ったところが見つかるのではないでしょうか。