先ごろ東京のスーパーで買ったポテトチップスがとても美味しかったのでネット検索でメーカーを探しました。北海道の深川油脂工業株式会社の商品でした。

深川油脂工業は遺伝子組み換えをしていない国産の米油を作っている会社で、ポテトチップスやポップコーン等のスナック菓子も作っています。
通販で買えるのですが、一度に12袋入りの箱買いというのも少し…そこで近くのスーパーで取り扱いがないか問い合わせてみることにしました。

すると心に響くお話をたくさん聞かせてくださいました。

国産(北海道産)に拘った米油

深川油脂工業は創業当初から、遺伝子組み換えでない国産の米糠から米油を作ってきた会社です。北海道に本社があり、原材料の米糠の素の米も全て北海道産に拘っています。

米糠から作る米油は栄養的にも優れており、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸がバランスよく含まれています。この不飽和脂肪酸は私たちは体内で作ることができないものですが、体には絶対必要な必須脂肪酸と呼ばれるものです。

米油 1
出典 深川油脂工業

一般的に植物油にはビタミンEが含まれていますが、米油にはそれに加えて3つの天然成分が入っています。トコトリエノール、植物ステロール、α(アルファ)-オリザノールです。
動脈硬化の予防に役立ったりコレステロールを抑えたり、抗酸化作用があったりと体に嬉しい成分ばかりです。

米油 2
出典 深川油脂工業

油の担当者さんのお話では、米油は大きく分けると2つに分かれているそうです。
ひとつは外国から原油のかたちで輸入した油を加工したもの。
もうひとつは国産の米糠を精製したもの。
大きくはこの二つですが、その中でも遺伝子組み換えではない北海道産の米に拘っているので、3種類に分類できるかもしれないと仰っていました。

この話の中で私が注目したのは、外国から原油として輸入したものを日本で米油として加工すればどれも「国産」という表示になるというお話でした。
他の食品にも言えることですが、海外で作られたものの最終段階の加工を日本で行った場合、「国産」と表示できてしまうのです。

国産と書かれていれば純国産だと素直に受け止めてしまう人も多いでしょう。すっかり騙されてしまいますよね。なぜこんな法律が通っているのか、全く不思議で仕方ありません。

米油は最近ブームになっていて、こちらでは常に品薄の状態です。
深川油脂工業の場合はすべて北海道産に拘っているので、農家さんから原料を調達するのもとても大変だそうです。それでも日々、安全と健康と北海道産に拘った製品作りをして下さって嬉しいですね。



拘りのポテトチップスとポップコーン

ポテトチップスについてはまた違う係りの方がお話しして下さいました。
こちらの原材料のジャガイモはもちろん北海道産です。北海道産のジャガイモの中には、芽が出ないよう収穫してから芽止めの放射線をかけるものがありますが、もちろんこちらのジャガイモはそのようなこともなく自然のままです。

表のパッケージもシンプルで素敵ですね。
早く食べたくて写真を撮る前に封を開けてしまいました。

化学調味料無添加 ポテトチップス 深川油脂工業 1

原材料名にもじゃがいも(国産、遺伝子組み換えでない)とはっきり書かれています。
植物油脂は米油とパーム油。北海道産の米油の調達がかなり困難なことも聞いていますし、この価格ではパーム油の使用も致し方ないかと思います。

化学調味料無添加 ポテトチップス 深川油脂工業 原材料

食塩は更に拘って100%オホーツク海の海水の焼き塩となっています。

化学調味料無添加 ポテトチップス 深川油脂工業 2

担当者さんのお話では、近年味の濃い加工食品が横行していますが、健康を考えると塩分は多すぎない方が良いため、あえて薄味にするようにしていると言われてました。
消費者の健康を第一に優先した素晴らしい考え方だなと思います。確かに塩辛くなくてさらっとしています。これがまた美味しいのです。

姉妹品のポップコーンも遺伝子組み換えでないトウモロコシを原料としています。
こちらの油は北海道産米油100%になっています。塩はこちらもオホーツクの焼き塩です。

化学調味料無添加 ポップコーン 深川油脂工業 

大手メーカーをはじめ他のポテトチップスやポップコーンの原材料を見ると、どれだけ多くの添加物が並んでいる事でしょう。
ポテトチップスもポップコーンも大変な企業努力の上で生産されていて、この姿勢に感動ですね。

化学調味料無添加ポテトチップス うす塩味(60g)