春ならお花見、夏ならバーベキューと、野外で家族や仲間と集まってワイワイと食事をすることもありますね。

キャンプ

お酒のおつまみにはいわゆる乾き物のするめやいかくん等が、封を開けるだけで食べられて便利なのでとても重宝しますね。
でもよく考えたら、こういう時に添加物まで考えて買った事はありませんでした。一度見てみようかと思います。

シンプルな原材料が安心

するめの材料はイカだけ

定番はするめでしょうか?「する」が「滑る」に繋がって縁起が良くないからと、逆に「あたりめ」と言うこともよくあります。そのまま食べても良いですし、醤油にマヨネーズを添えて食べるのも良いですよね。
こちらは商品名はするめではなくて、あたりめになっていました。

するめ

するめ 原材料

原材料名がいかだけなのは大変嬉しいですね。
余計なものは一切入っていません。

バターピーナツは3つの材料だけ

ピーナッツもおつまみで人気ですね。

ピーナツ

バターピーナッツ 原材料

原材料の中国産はどうかな?とは思いますが、味付けには食塩と植物油のみです。
これも添加物がなくて良いですね。

小魚のおつまみも食材のみで安心

小魚のカラっとサクサクした食感の、少し甘い味付けのおつまみも好きなんですよ。

おつまみ小魚 

小魚味付け 原材料

こちらも添加物はありません。
でん粉分解物はでんぷんから抽出したデキストリン等で、ほとんど危険性はありません。



加工が施されてくると添加物が増える

柔らかい「いかくん」はどうでしょう。

いかくん

いかくん 原材料

原材料名 いか、砂糖、食塩、醸造酢、ソルビトール、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、保存料(ソルビンK)、リン酸塩(Na)、甘味料(ステビア)

柔らかさを出すなど何らかの加工が施されるほど一般的には添加物が必要になってきます。上の4つまでは食品ですが、ソルビトールから下の6つは食品添加物になります。

ソルビトールは色々な食品に使われています。主に砂糖の代わりに使う甘味料です。植物体内に含まれているため日常的に食べ物から摂取しています。
動物実験での盲腸の膨満や弱い変異原性を指摘する専門家もいるものの、通常の摂取量ならさほど毒性はないので心配することはないでしょう。しかし過剰摂取すると下痢なども引き起こすと言われています。

複数の成分が入っている添加物

調味料(アミノ酸等)は、このブログでも何度も取り上げています。殆どの加工食品に入っていると言って良いほど良く使われる添加物です。
調味料(アミノ酸等)と言うだけあって、複数の添加物を1つの名前でひとまとめに表示する一括表示が許されていますから、アミノ酸だけではなくいくつもの成分が入れられています。

表示だけでは一体いくつの添加物が入っているかは、私たち消費者には全く分かりません。
添加物は複数種類を一度に食べて、体内でどう変化するのか、将来どんなリスクがあるのか、具体的にわからない点に怖さがあります。一括表示のものはなるべく避けるべきだと思います。
(一括表示について詳しくはこちらの記事へ↓
一括表示とは!?知らずに健康を損ねる前に知るべきこと

メーカーにとって使いやすい添加物

pH調整剤も一括表示ができる添加物です。たとえ10種類の成分が入っていたとしても「pH調整剤」と1つの表示でまとめられます。こちらも私たち消費者には中身がどんなものか分かりません。

pH調整剤が厄介なのは、その使用目的によって表示が変わることです。
今回のいかくんの様に「pH調整の為に入れました」と言えばpH調整剤になりますし、「日持ち向上のために入れました」と言えば酢酸Naやグリシンという表示に変わります。
中に入っている成分が全く同じであっても、表示を変えることができるのです。これもメーカーの判断で決めることができるのですが、どうも納得しにくいですね。



賛否両論の保存料

保存料(ソルビンK)もよく目にする添加物です。主に保存の目的で入れられることが多いようです。
2008年11月の食品安全委員会のソルビン酸カルシウムとソルビン酸カリウムの添加物評価書によると、過敏な人ではソルビン酸に陽性を示した人がいたけれど、正確な評価は出来ないとしています。

ソルビン酸カルシム ソルビン酸K ソルビン酸カリウム
出典 厚生労働省 加工して作成

このpdf書類にはラットやマウス、犬による毒性実験についても載っていました。ラットの半数が死亡する分量も示されています。

体内動態の試験はされていませんが、ソルビン酸カルシウムは他のソルビン酸塩類と同じで、食べても最終的には水と二酸化炭素になるはずだと予想しています。
また一部の試験で陽性と出ているけれども、ほとんどの試験が陰性なのでたぶん大丈夫だろうと結論づけられています。

ソルビン酸 ソルビン酸k ソルビン酸カリウム (2)
出典 厚生労働省 加工して作成

一部の専門家は、ソルビン酸Kには危険性があると言います。
しかし厚生労働省の管轄の食品安全委員会では、ソルビン酸ナトリウムやソルビン酸塩類は使用する量も少ないし恐らく危険はないだろうと考えています。

大丈夫だという方の見解もあくまで予測の範囲にとどまっていますし、意見がひとつにまとまらないなら注意しておく方が賢明かなと私は思います。

摂りすぎに要注意の添加物

リン酸塩は色々な目的で使える添加物です。
変色を防ぐ、保存性を高める、食品を結着させる、乳化させる、等々…リン酸塩は食品を扱うメーカーにとって万能薬のようなものです。時には加工助剤という扱いで、製品に含まれているにも関わらず表示の必要がないとみなされる場合もあります。
(加工助剤について詳しくはこちらの記事へ↓
加工助剤とは?なかったことにされる添加物たち

リン酸塩の種類の中には使用量の制限のないものがあることと様々な食品に使われていることで、相当量摂取している可能性もあります。とにかく多くの食品に使われており、過剰摂取が問題視されています。

摂りすぎると甲状腺機能亢進症や石灰沈着、血中のカルシウムの減少などに繋がります。カルシウムの吸収が阻害されると骨粗しょう症の原因にもなりますね。

重合リン酸塩 リン酸塩
出典  関西大学化学生命工学部食品化学・栄養化学(旧食品工学)研究室  加工して作成

カルシウムの阻害による健康被害や子供の成長への影響などが心配されます。

身長

抽出方法でその後が変わる添加物

ステビアも弱い変異原性があるものの、さほど危険性は言われていません。

ステビア
出典 ステビア工業会 加工して作成

厚生科学研究報告では直ちに人への健康影響を示唆するものではないとされています。

キク科植物から抽出されますが、 危険があるとすればその抽出方法がどうなのかは気になりますね。昔から甘味料として使われている天然のものは問題ありませんが、化学的に抽出したものの多くは危険性が出てくることもあるのです。

野外での食事は安心おつまみで健康的に

仲の良い仲間や家族が集まっての宴会で乾き物のおつまみを選ぶなら、成分表示を見て食品だけで作られているものを選ぶと良いですね。
予算もあるかと思いますが、なるべくビールも添加物の入っていないビールを選びたいものです。
(ビールについて詳しくはこちらの記事へ↓
ビール・発泡酒・第3のビールの違い。健康的なのはどのビール?

安心できるおつまみと安心できるビールで仲間との時間を楽しで下さいね。