前回2回にわたって赤ちゃんのおしりふきを調べた際の、メーカーの対応から感じたことを今回は書いてみようかと思います。

おしりふきの記事はこちら
危険かも。赤ちゃんのおしりふきの成分には要注意 前編
危険かも。赤ちゃんのおしりふきの成分には要注意 後編

殺菌成分が危険な成分だった件

前編で調べたセチルピリジニウムクロリドは、殺菌成分でもあり防カビの役目もある成分でした。
セチルピリジニウムクロリドは化粧品に使う場合はこの簡略名となり、医薬部外品の製品に使う場合は塩化セチルピリジニウムという成分名になります。
同じ成分なのに用途によって名前が変わるのですね。

殺菌成分として様々な製品に使われていますが、しかし殺菌・防カビの薬効があるという事は薬にもかなり近く、アレルギー等の反応が出たりすることもあります。

そして塩化セチルピリジニウムは医薬部外品においては表示指定成分に指定されています。つまり危険は承知の上で使ってくださいという成分なのです。
(表示指定成分について詳しくはこちらの記事へ↓
表示指定成分って何?医薬部外品に書かれる成分とは?

「セチルピリジニウムクロリドと塩化セチルピリジニウムは同じ成分であり、 医薬部外品として使われた時には表示指定成分になる」

この事実が分かるまでにちょっと時間を要しました。

塩化セチルピリジニウム 赤ちゃんのおしりふき

そこでまた疑問が出てきたのです。

セチルピリジニウムクロリドと塩化セチルピリジニウムが同じ成分であるならば、化粧品の分類としてお尻ふきに使われていても危険性があるのではないでしょうか。
医薬部外品ほど濃度が濃くなくても、危険性がないとは言い切れないように思います。

こうなったら納得できるまで調べないと気がすみません。電話で問い合わせてみることにしました。



保健所とメーカーに問い合わせ確認

保健所に電話で塩化セチルピリジニウムについて訊ねると、

「虚偽の表示であるとかなら保健所でも対応するが、そんな事はそのメーカーに問い合わせてみたらどうですか?」

と言われ、調べるのは時間もかかるし面倒だと言わんばかりでした。
まぁそれもそうかと思い、今度は赤ちゃんのお尻ふきのお客様相談室に電話をかけてみました。同じ年代ぐらいの女性の声です。

 

「○○○でそちらのお尻ふきを見ました。
もうすぐ初孫が誕生するので色々準備をしています。(この辺りは嘘も方便です^^;)
最近アレルギーの子が多いと聞くので、孫に使う物にも気を付けたいと思っています。

そこで調べると、そちらのお尻ふきに含まれている殺菌成分のセチルピリジニウムクロリドですが、医薬部外品に使うと塩化セチルピリジニウムと言う名前に変わるそうです。

この塩化セチルピリジニウムですが、表示指定成分なのか教えて頂けませんでしょうか?
急いではいませんので、一度調べてお返事をいただけたらと思います。」

 

と、だいたいこのような内容で問い合わせました。
木曜の夕方5時前に電話をして翌日には電話があると思いきや、電話が鳴ったのは翌週でした。



今度は男性の声です。最初からとても言いにくそうな口ぶりでした。
電話の内容はこうでした。

 

当社のお尻ふきは化粧品の分類になるので、その内容でしか回答は出来ません。
殺菌成分のセチルピリジニウムクロリドはポジティブリストに載っており
(ポジティブが良いイメージだと言いたそう)
化粧品での国の基準の使用量は0.05%ですが、この製品にはそれ以下の配合にしています。(少ないから危険性はほぼないと言いたそう)

アレルギーを気にされているそうですが、ここ数年はそのような報告はありません。
○○○も(お尻ふきの大手メーカーの名前)数年前までこのセチルピリジニウムクロリドを使っていました。(大手メーカーが使っているから大丈夫と言いたそう)

 

こちらも大体の内容は察しがつくので無理に問い詰めたりはしませんが、このように回答しなければならない社員の方がお気の毒でなりません。
この会話からもセチルピリジニウムクロリドが、殺菌成分でありながら同時に危険性もあることが伺い知れます。

製品の販売価格がもう少し高くなったとしても、確実に安全な製品を作ってくれたらどんなに良いかと思います。
そうすれば電話がかかって来ても堂々と自信を持って自社の製品をアピールできるはずなのに残念ですね。

安心安全なおすすめお尻ふき

赤ちゃん用ではなくても、安全なものがあるならそれを使えば良いと思います。
例えばこのようなウェットティッシュがあります。

マルチパーパスワイプス

こういった安全なものをなるべく選んでいきたいものですね。

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