温かいご飯に、海苔の佃煮を乗せて食べると美味しいですね。
海苔の佃煮も日本人のご飯のお供に欠かせないものの一つだと思います。

海苔の佃煮ご飯

しかし、海苔の佃煮には危険なのものが入ったりしていないでしょうか。

大手メーカーの海苔の佃煮の添加物

家人が買ってきた海苔の佃煮が冷蔵庫に入っていました。
成分表にある原材料を確かめてみます。

海苔佃煮 原材料

原料名 のり、しょうゆ、しいたけ、砂糖、ぶどう糖果糖液糖、水飴、魚介エキス(かつお、ほたて)、調味料(アミノ酸等)、安定剤(タマリンド)、カラメル色素、甘味料(甘草)

成分表示にはルールがあり、先に食材、後ろに添加物を書く決まりなのです。なので魚介エキス(かつお、ほたて)まで食材で、残りの4つが食品添加物という事になります。



自然の甘みではない異性化糖

食材であっても、ぶどう糖果糖液糖はちょっと気になる存在です。
添加物扱いはされていませんが、多くはアメリカで過剰に生産されて、処理に困っている遺伝子組換えのトウモロコシが原料となる場合が多いようです。
このトウモロコシには、遺伝子組み換えの問題の他に、農薬や除草剤の心配もあります。

また、子供の糖尿病の増加など、肥満にも大きく関係していると思われます。

(ぶどう糖果糖液糖について詳しくはこちらの記事へ↓
ガムシロップは砂糖じゃない。糖尿病になる日が早まる甘味料

カラメル色素の問題点

カラメル色素は製造方法によって4種類に分けられます。

カラメルⅠ…昔ながらの糖類を加熱
カラメルⅡ…糖類に亜硫酸を加えて加熱
カラメルⅢ…糖類にアンモニウム化合物を加えて加熱
カラメルⅣ…糖類に亜硫酸とアンモニウム化合物を加えて加熱

食品安全委員会の2011年のカラメル色素の化学的意見書によると、EUの食品科学委員会(SCF)とFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)により、カラメルⅠには許容量はありませんが、カラメルⅡ、Ⅲ、Ⅳには一日に摂取する許容量が設けられました。(一日摂取許容量(ADI)は160~200㎎/㎏/日)
上限があるということは、それ以上摂ると危険性が出てくるということです。

ここで気になるのは、食事の徹底管理は難しいもので、学校給食を食べる子供たちや、社食に頼るサラリーマン等では、許容量を超える可能性があるということです。
成分の摂取量に上限を定められても、食品自体の制限がまだまだ緩い今の日本社会では、その通りに食事をするのは難しいと言えるでしょう。

給食

そしてカラメル成分のひとつ、2-アセチル-4-テトラヒドロキシブチルイミダゾール(THI)の免疫への影響が懸念されていることから、つまりその安全性は確立されていないということが分かります。

またカラメル色素の他の成分が、心配される濃度で存在している可能性があるとし、これらの成分量に上限を持たすべきだとも結論づけています。

カラメル色素 化学的意見書
出典 食品安全委員会

多くの食品では、使われているカラメル色素がどのタイプであるかは表示されません。
表示は「カラメル」または「カラメル色素」としか書かれておらず、危険性のあるカラメルなのかどうかは私たちには分かりません。

ただ、家庭でプリンのカラメルを作るように、昔ながらの製法で、白砂糖を鍋で焦がして水を入れ、煮詰める方法でカラメルを作るというのは、添加物としては非効率的ですよね。
昔ながらの糖類を加熱して作られるカラメルⅠは、コストと時間がかかるのです。
日本中で流通させるなら、安くて早くて安価な合成のカラメル色素になるであろうと容易に想像できます。

色を濃く見せるためのカラメル色素。
自然の色だけで十分だと思うのですが・・・

薬を服用中の人は注意の添加物

甘味料の甘草も色々な食品によく使われています。

生薬にも使われる甘草の主成分はグリチルリチン酸と言います。
グリチルリチン酸は、医薬品として一日の最大配合量が200mgと定められています。
さらに50mg以下の使用でも副作用が出たこともあるため、40mgを超えるものは使用上の注意に記載することになっています。
副作用として、敏感な人では生理的な影響が生じたというデータもあるのです。

甘草抽出物はドレッシングや魚介加工品など、さまざまな食品に使われています。しかし一般的な食べ方ならば、医薬品としての制限を超えることはなかなかないでしょう。
ところがグリチルリチン酸を含む薬を服用している場合は、食品からのグリチルリチン酸との合計が、その制限を超えないように注意が必要です。

名前は一つでも中身はいくつの添加物?

そして、多くの食品に入っている調味料(アミノ酸等)です。

調味料(アミノ酸等)は一括表示できる添加物です。
一括表示とは、同じ目的で使用する添加物は、いくつ使ってもひとまとめに表示できるという法律です。
(ひとまとめにされているので、いくつの成分が中に入っているのかは見ただけではわかりません)

調味料(アミノ酸等)に使ってもいい添加物の数は現在56種類認められています。

一括表示 調味料(アミノ酸等)
出典  消費者庁  加工して作成

この中のどれがどの割合で入っているかは各メーカーによって異なり、尋ねてみても企業ノウハウ(企業秘密)と言って教えてはもらえないと思います。
「調味料(アミノ酸等)」と書かれている中には、10~20種類ほどの添加物が入っていることもあるようです。でも表示は「調味料(アミノ酸等)」とだけ書けば良いので、ほとんどの消費者はこんなに多くの成分が入っているとは思ってもいないでしょう。

食品添加物の安全性はまだ未知数

食品添加物はまだ世に出てきてから、何世紀も経つようなものではありません。そのひとつひとつの安全性が分からない上、いくつもの食品添加物を摂った時の相互作用は全くの未知数です。

添加物 危険性

食品添加物の安全性はまだまだ人体実験中と言われています。

このようなまだ安全性が分からず、危険性があるかもしれない食品は、
出来るだけ避けた方が良いように思います。

添加物 毒性試験
出典 食品・化粧品危険度チェックブック

安心安全の海苔の佃煮

ネットショッピングをしていたら、安心できる海苔の佃煮を見つけました。

四万十川のり佃煮 醤油

添加物の名前は一切書かれていません。お値段もそう高くもなく、こういう海苔なら安心して食べられます。
このような海苔の佃煮を他のメーカーさんも作って下さると嬉しいですね。