ご飯のボリュームが足りない時に我が家で活躍するのがちくわやかまぼこ、練天です。
主人が好きなんです、練り物系。

練り物 おでん

休みの日は決まって主人と買い物に行き、先日も見慣れない練り物があって主人が食べたいと言うので買ってきました。イカの入った練天でした。

一見しただけではわからない添加物の数

いかしそ 原材料

調味料 (アミノ酸等)、加工でんぷん、香料

一見3つの添加物が入っています。
調味料 (アミノ酸等) 香料は、複数の添加物を1つの名前にまとめて表示することができる一括表示が許されています。どんな添加物がいくつ入っているかは、消費者には分かりません。

調味料 (アミノ酸等) に入れても良い化学物質は56種類もありますし、香料もかなりの数に及びます。それらをいくつ入れたとしても「調味料(アミノ酸等)」や「香料」とひとまとめにした表示だけで済ませることができるのが一括表示です。
(一括表示について詳しくはこちらの記事へ↓
一括表示とは!?知らずに健康を損ねる前に知るべきこと

どの添加物も体内で複数混ざり合うとどう作用するのかは、まだ人体実験の最中という状態だとする見方もあります。結果はまだ誰にも完全には分からないのが現状です。

添加物 毒性試験
出典 食品・化粧品危険度チェックブック 加工して作成

EUで乳幼児に対して規制がある加工でんぷん

加工でんぷんは、かさ増しやつなぎの為に入れられているのでしょう。昔から安価な練り物には、加工でんぷんはよく使われてきました。
EUでは加工でんぷんは乳幼児の食品に対し、使用量の規制がかかる添加物となっています。

加工でんぷん
出典 厚生労働省 加工して作成

こういう添加物はもちろん嫌なのですが、見るたびにもっと「えぇ?」と思うものがあるのです。表のパッケージに書かれた「保存料は使用していません」の文字です。



「保存料不使用」でも添加物が入っている

冷蔵庫にあったちくわには、表にこう書かれていました。

保存料は使用していません

そのちくわに入っていた原材料の中で、添加物は一見たった一つしか見当たりません。調味料 (アミノ酸等) だけです。この添加物は、今回見ている練天にも入っています。

調味料(アミノ酸等)として一括表示が許されている添加物の中から、保存性のあるものを入れたとしても、「調味料の目的で入れました」と言えば表示は調味料 (アミノ酸等) になります。「保存料無添加」のような表示が可能になるのですね。

本当は保存料の目的で入れたとしても、他の物と一緒に入れると「調味料」や「乳化剤」などと別の表示に変えられるという事です。

一括表示 例

表向きは私たち消費者が喜ぶ「保存料は使用していません」と表示し、中に保存性のある化学物質をいくつも入れている事があるようです。
もちろんメーカーに訊いても本当の事はなかなか教えてもられません。

全く表示されない成分

先ほどの一括表示は複数の添加物をひとまとめに表示するものでしたが、全く表示がない添加物もあります。食品を製造する際に使われる加工助剤と言われるものです。

製造する際に使われる加工助剤は、最終的に食品に残らない、あるいは残っていても製品に影響を与えないということで表示の義務はありません。
(加工助剤についてはこちらの記事へ↓
加工助剤とは?なかったことにされる添加物たち

表示が全くないわけですから気付けるはずもありません。
その全く表示されない加工助剤のひとつにリン酸塩があります。加工食品や冷凍食品に入っていることが多いです。変色を防いだり保存性を高めたり、食品を結着させたり乳化の役割をしたりと 、食品にとってオールマイティの万能薬のような添加物です。

ちくわや蒲鉾に使われるものは重合リン酸塩があります。
重合リン酸塩はカルシウムの吸収を阻害し、腎機能の低下や副甲状腺機能亢進を引き起こす要因となります。カルシウム不足を招くと骨粗しょう症の要因にもなります。

これは重合リン酸塩だけでなく、すべてのリン酸に同じことが言えるのです。

普通の生活をしていてもカルシウムが不足しがちな私たちが、さらにカルシウム不足を招くリン酸を摂っているのは問題です。しかもリン酸塩は加工助剤であるため、私たちの目に触れることもなく、警戒しにくいのがより厄介です。

リン酸塩
出典 関西大学化学生命工学部食品化学・栄養化学(旧食品工学)研究室 加工して作成

リン酸はメーカーにとってはどんな問題も解決する万能薬のような存在です。
でも表示されていなければ、入っているかどうかすら私たちには分かりません。

そんな中で、安全性に特化した吉開のかまぼこさんは安心して食べられると思います。
こちらでは多くの工夫をされ、練り物を作っていらっしゃるようです。努力がなければ無添加での練り物の提供は難しいのです。これからも安全な練り物を提供し続けていただきたいですね。
難しいからこそ安全な食材を扱うところでは、練り物は冷凍で供給されることが多いというのも納得できます。

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