お菓子の専門店でのことです。今日並んでいたものにチョコレート入りのクッキーがありました。

チョコクッキー

その頃は原材料なんて気にしていませんでしたが、この一流メーカーのチョコクッキーの原材料は、どうなっているでしょうか。

クッキーの添加物

クッキー 原材料

原材料名 小麦粉、砂糖、ショートニング、カカオマス、植物油脂、鶏卵、全粉乳、ココアバター、脱脂粉乳、乳糖、ココアパウダー、食塩、乳化剤(大豆由来)、膨張剤、香料、着色料(カロテン)

上から食塩までが食材で、残りの4つが食品添加物になります。



できれば避けたい乳化剤

乳化剤はいくら大豆由来であっても、添加物であることに変わりはありません。

乳化剤はできれば避けて欲しい添加物のひとつとなっています。
複数の添加物をひとまとめに表示できる一括表示が許されているので、「乳化剤」という1つの名称の中に2つ以上の添加物が入っていることになります。
この中のいくつの成分が入れられているかは私達消費者には全く分かりません。
(一括表示について詳しくはこちらの記事へ↓
「保存料不使用」は本当?一括表示で消費者を欺く法の裏ワザ

問題を抱える香料

クッキーに膨らみを持たせる膨脹剤も一括表示が許されています。一番多く使われているのは炭酸水素ナトリウム(重曹)です。
膨脹剤はとりたてて問題にすることはなさそうですね。

しかしその次、香料が問題です。
香料は食品にも日用品にも使われていますね。天然のもの、合成のものを合わせると、かなりの数の香料があると言います。

香料も一括表示ですから何がどれだけ入れられているか、私たち消費者には分からないのが現状です。また香料は匂いですから、香りを嗅げば瞬時に鼻の粘膜から脳など体のすみずみに入っていきます。

粘膜吸収 香料

皮膚から吸収する経皮吸収よりも、鼻から吸収する粘膜吸収の方がはるかに成分は早く体内に侵入してきます。合成の香料が脳に与える影響がどれほどあるかはわかりません。一体どれほどのものなのでしょう。

さらに、香料はもはや体を蝕むレベルではなく、環境にも影響を与える存在となっています。

合成香料 環境汚染
出典 熊本大学大学院自然科学研究科 加工して作成

クッキーは単に焼くだけで香ばしくなりますから、それで十分だと思いますが…このような香料のないクッキーを食べたいですね。

着色料カロテン

着色料のカロテンも、出来れば避けた方が良い添加物です。

着色料のカロテンはにんじんなどから抽出します。
にんじんそのものに危険性はありませんが、抽出方法によって多少の危険性が出ることがあるようです。

ショートニングに要注意

このクッキーで私がまず嫌だと思ったのは、実はショートニングです。添加物ではありませんが注意が必要な成分です。
ショートニングに含まれるトランス脂肪酸は、悪名高い悪玉の油。トランス脂肪酸は化学的に作られた油で心臓疾患をはじめ、健康を害することが広く一般的に知られています。

トランス脂肪酸に対する日本の法律規制は今のところありませんが、しかしトランス脂肪酸を少なくする方向に切り替えている企業も多く出てきています。
日本ではトランス脂肪酸において法の規制はありませんが、それでもその有害性は国も認識しており、WHOによる知見などを意識してはいるようです。
(トランス脂肪酸について詳しくはこちらの記事へ↓
トランス脂肪酸はどう悪い?摂りすぎか食品チェックが必要かも

トランス脂肪酸が多い代表的なものが、マーガリンとショートニングです。
ショートニングの入っているクッキーは、添加物うんぬんという前に、できれば避けたいものですね。

輸入クッキーはトランス脂肪酸が少ない

最近ではあちらこちらに外国製の食材や、嗜好品、食品を扱う店を見かけるようになりました。その中でクッキーも必ず売られています。

EUからの輸入のクッキーなどのお菓子はお値段も安くて魅力的ですが、国が法律でトランス脂肪酸の規制を行なっていることが何より魅力的です。
つまり日本のものよりしっかりとした規制の下で作られた輸入のお菓子の方が、トランス脂肪酸の量がはるかに少ないことになります。

ショートニングに含まれるトランス脂肪酸を避けるには、輸入物のお菓子を選ぶのもひとつの方法でしょう。

でも一番良いのはやはり手作りクッキーですね。ここでもまた手作りの力は大きいのです。

ハートのクッキー型

型抜きがあれば簡単にクッキーが出来ます。
家族みんなで楽しんでクッキー作りも良いですね。