生きていくために、体を動かす為に絶対必要な酵素。免疫をアップする力のある酵素。酵素を摂っている人とそうでない人の免疫力には、大きな差があるようです。
前回に引き続き、健康の秘訣である酵素のパワーを見ていきます。
(前回記事はこちら
栄養があっても酵素がなければ死ぬ。病気知らずの長寿の秘訣…酵素の力で免疫力アップ1

現代人は圧倒的に酵素不足

現代人は圧倒的に酵素不足に陥っています。
酵素がない食事であるばかりでなく、酵素の働きを阻害する加工食品の摂り過ぎも指摘されています。

酵素を摂る人の免疫力、摂らない人の免疫力
出典 「酵素」が免疫力を上げる! [ 鶴見隆史 ] 加工して作成

食品添加物や加工食品はその有害性だけでなく、酵素にも悪影響があったのですね。
この酵素不足の弊害は思ったより大きく、アトピー性皮膚炎や花粉症、喘息、リウマチなどのアレルギー疾患。そして癌、脳こうそく、心臓病、糖尿病などの生活習慣病と言われる病気の増加に繋がっているようです。



消化酵素と代謝酵素

酵素は大きく分けると

消化酵素
代謝酵素

このふたつに分けられます。

消化酵素はその名の通り、食べ物を消化して栄養を体の中に吸収するための酵素です。

代謝酵素は、吸収された栄養を必要な所に運んだり、エネルギーに変えたり、細胞を修復したり、神経やホルモンのバランスを調整したり、体を動かしたり、排泄、解毒などの代謝を行ったりと、消化以外の事を全て行うための酵素です。

体内の酵素生産量は上限付き、使う程に減少

私達は生まれた時から潜在的に酵素を持って生まれていますが、使えば使う程酵素は減っていきます。
また、一日に体で作れる酵素の量も決まっているので、消化の方に酵素を多く使うと代謝の方に使える酵素が足りなくなります。
できれば食事は腹六分目にする事と、酵素の摂れるメニューにすることです。

食事という形で外から酵素を補ってやると、自分の酵素を使わずに済むからです。

健康理論から見る一日の生活リズム

聞きなれない言葉かも知れませんが、ナチュラル・ハイジーンという健康の理論があります。

人は一日の中で朝起きて、昼に活動して、夜は眠るという基本的なサイクルで生活しています。
体のリズムがそうなっているのですが、体のリズムだけでなく、消化や代謝にも同じようなリズムがあるのです。

リズム

排泄の時間4:00~12:00

排泄を促し、体の毒素を出す時間です。
この時間に排便がある人は、人間のリズムに合っているそうです。

起床後3時間は消化器官をはじめ、内臓はまだ目覚めていません。
フル活動するのは、3時間後からです。

栄養補給と消化の時間12:00~20:00

消化酵素が活発に働きだす時間です。
食事を摂るには最適の時間帯です。

吸収と代謝の時間 20:00~4:00

栄養素が消化、吸収される時間です。
体の中で古くなった細胞が新しくなったり、体の中の老廃物の排泄の準備をします。
代謝が活性化して免疫力が上がるので、この時間帯にしっかり睡眠をとる事が大切です。

逆にこの時間帯に暴飲暴食や夜更かしを繰り返すと、体を壊す原因になり兼ねません。



酵素は何に含まれている?

どんなものをどのように摂ると良いのかを見ていきましょう。

果物や野菜、肉や魚など、あらゆる動植物から酵素は摂ることが出来ます。
が、酵素は48℃~70℃以上になると効力が失われるので、それ以下の温度で食べないと意味がありません。

まずは生野菜や果物です。どんな野菜でも果物でも、酵素がたくさん含まれています。

生野菜

なので生野菜や果物を摂るといいのですが、その食べ方に一工夫すると酵素がもっと摂れます。具体的に見ていきましょう。

すりおろして食べると酵素は2倍~3倍摂れる

酵素をより多く摂れる一工夫とは、野菜をすりおろす事。
すりおろすと細胞膜が破壊されるので、細胞の中に入っている酵素まで摂ることが出来ます。

大根おろし

大根でもニンジンでも何でもそうですが、カットしてサラダで食べるより、すりおろすことでおよそ2~3倍の酵素が摂れます。
すりおろしたら早めに食べる事も重要です。
切ったりすりおろした野菜はその表面から空気に触れて酸化し、酵素も半減します。なので、すりおろしたら早めに食べると良いでしょう。
ちなみにコンビニなどのカット野菜は長時間放置した状態なので、栄養価が少なくなりお勧めできないという意見もあります。

また農薬を使った野菜はできるだけ避ける事です。
農薬の使用により栄養価自体が何十倍も下がっていて、栄養や酵素の期待が持てません。
できれば農薬の少ないもの、無農薬の物をお勧めします。

酵素たっぷりの果物

果物ももちろん酵素がたっぷりです。

果物

朝食や小腹が空いた時には果物がお勧めです。

果物の果糖で糖尿病にならないかと心配される方も居るかもしれません。
しかし果物を食べても果糖はインシュリンを分泌させないので、糖尿病の心配はありません。太る心配もありません。

日本食は最高の酵素の補給源

日本食で昔ながらの発酵食品食材を毎日の食事に摂り入れてみると良いでしょう。

調味料なら醤油、味噌、みりん、酢。
また糠漬け、粕漬け、奈良漬などの漬物。
納豆や鰹節、くさや、鮒ずしなど。
飲み物なら日本酒や焼酎、甘酒などです。

日本酒

日本の伝統的な発酵食品は乳酸菌が豊富です。
特に漬物、納豆、みそなどの植物性の乳酸菌は、胃の中の胃酸にも負けず、生きたまま腸まで届きます。

漬物

腸の中に乳酸菌を届け、腸の中の善玉菌を増やす事が、体の免疫アップに大きく繋がります。
日本人は長年培ってきた日本食によって、毎日減っていってしまう酵素を補いながら生活してきたのですね。積極的に酵素を摂りたいですね。

ワインやキムチなど海外の酵素もおすすめ

日本人はその食文化の中で、調味料や副菜、飲み物の中に酵素が摂れるような食事を発展させました。

海外のヨーロッパ等の放牧民族でも、牛乳から作るチーズやヨーグルト等の、酵素の摂れる発酵食品を摂り入れています。
ワインも立派な発酵食品の飲み物です。

ワイン

また、ピクルスのような漬物やザワークラフト、韓国のキムチも素晴らしい酵素の摂れる発酵食品です。これらの食品も生活の中にとり入れたいですね。

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参考図書
「酵素」が免疫力を上げる! [ 鶴見隆史 ]