暑くなってくるとアイスコーヒーやジュースが飲みたくなるのではないでしょうか。自販機でもコンビニでも、今やどこでも飲み物が買える時代です。
スーパーに行くと、有名メーカーの大きなボトルのオレンジジュースがありました。こちらのお店では1.5リットル入りで151円です。
ペットボトルの水500mlは、自販機なら140円ですから相当安いですね。一体どうしたらこの価格でできるのでしょうか。
栄養は期待できず残留農薬も心配な海外果汁
原材料はこうなっています。
原材料名 オレンジ、砂糖類(果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖)、酸味料、香料、ビタミンC
一番多く入っている原材料はオレンジのようです。これが海外のオレンジなのは明らかです。
国産を使っていたらこの低価格は実現しません。海外で安く仕入れたオレンジの果汁を濃縮還元して冷凍したものに国内で水を加え、20%の濃度に薄めたものでしょう。
それでも希釈した国が原産国となるので、国産と表示が可能です。
出典 消費者庁 加工して作成
このような作り方だと栄養素も食物繊維も取り除かれ、栄養的に期待できない上に、残留農薬の心配もあります。
(濃縮還元について詳しくはこちらの記事へ↓
それで栄養摂ったつもり?国内製造100%濃縮還元ジュース)
一括表示の問題もあります。
複数の添加物がひとまとめに表示されている酸味料や香料を一括表示と言いますが、その中にいくつの添加物が入っているかは分かりません。また、お値段から見てもビタミンCは合成のものかと思われます。
子供の糖尿病を引き起こしかねない異性化糖
添加物も心配ですが、砂糖類も見逃してはいけません。
使われている砂糖類は、果糖ぶどう糖液糖とぶどう糖です。
果糖ぶどう糖液糖は異性化糖と言われる、化学的に作り上げた糖類です。
出典 Wikipedia
砂糖が多すぎるととても甘過ぎて飲めませんが、先の酸味料や香料などの添加物を入れると飲み慣れたジュースになるのです。
通常、糖のおおもとであるデンプンが消化されるには順番があります。
ごはんやパンなどのデンプンは口で咀嚼された後、消化酵素の力で次々と消化吸収しやすい大きさに分割されていきます。そして最終段階では、ぶどう糖か果糖、ガラクトースとなって体内に吸収されます。
この吸収まで時間がかかり、血液中の血糖値は緩やかに上昇するようになっています。
一方ぶどう糖果糖液糖や果糖ぶどう糖液糖の問題点は、その中身が瞬時に吸収されるぶどう糖や果糖でできているところにあります。
ぶどう糖は体に入るとすぐに体に吸収され、血糖値が一気に跳ね上がってしまいます。
また果糖はそのほとんどが肝臓で代謝されるので、血糖値に影響がないと今までは思われていましたが、摂りすぎると脂質異常症を起こし、高トリグリセライド血症や肥満に繋がることが研究で明らかになっています。
以前心筋梗塞や糖尿病は「成人病」と言われていました。今はその名前が「生活習慣病」と変わりました。かつて成人にしかなかったはずの糖尿病は、小学生でも発症する時代になりました。
この要因はどこにあるのでしょう。
急激に血糖値を上げてしまい、肥満に繋がる清涼飲料水やジュースが、いつでも簡単に飲めることもひとつの原因ではないでしょうか。
いくら暑くても、子供に際限なくこのようなジュースを飲ませるのは考えものです。何でもほどほどが良いと思います。
でも全くジュースを飲まないのも、暑い夏はつらいですよね。国内産でストレート、自然そのままの美味しさを楽しめるジュースなら安心です。
有機うんしゅうみかんジュース[ 青みかんジュース]
また、自分で絞ったフレッシュジュースもおすすめですよ。