いい魚を揃えてくれる近くの百貨店で色々物色していると、魚コーナーのおじさんが「これは刺身には勿論だけど、イカの塩辛が出来る程新鮮だよ」と話してくれました。
頭の中がイカの塩辛一色になってしまい、手作りしてみることになりました。

ついでにと、いつも買う市販のイカの塩辛も調べてみました。そしたらちょっと、びっくりでした。
手作りしたのでよくわかりますが、市販のイカの塩辛には不要と思われる添加物がたくさん入っていたんです。

ご飯の上の塩辛

まぁまずは添加物のない手作りの安全なイカの塩辛レシピをご覧ください。

自家製イカの塩辛に挑戦~安全なイカの塩辛レシピ~

シンプルな材料で、シンプルに作ります。

イカ2羽

作り方

胴体とワタを丁寧に離したらえんペラも外し、脚もカットして皮をむきます。

ワタも胴体も塩を振り、数時間置きます。

数時間後、綿の中身を出して裏ごしし、塩、酒(料理酒でOK)、みりんを好みの分量入れます。あとはカットしたイカを入れて軽く混ぜます。

これで冷蔵庫で1週間もしたら、おいしくて安全なイカの塩辛の出来上がりです。(簡単です!)

イカの塩辛手作り 1

もっと違う作り方もあるのでしょうが、今回の方法はこんな感じです。

作ってからまだ4日しか経っていませんが、待ちきれず味見と称して食べてみました。
結果は、我ながらもちろん美味しいです!ごはんが進む味ですね。



市販のイカの塩辛の添加物

こんな風に作ってみると、時々買うイカの塩辛が気になります。
多くのスーパーで見かける有名メーカーのイカの塩辛のパッケージを見てみます。

イカの塩辛 原材料

原材料 するめいか(国産)
いか腑(国産)、食塩、本みりん、たん白加水分解物、pH調整剤、ソルビット、調味料(アミノ酸等)、酒精、着色料(紅麹色素、パプリカ色素)、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(甘草、ステビア)、増粘多糖類

予想はしていたものの、思った以上に添加物が使われていました。
保存料が入っているのは想像できましたが、たん白加水分解物調味料(アミノ酸等)、着色料甘味料、増粘多糖類は頭の中にはなかった添加物です。

アレルギーの原因?塩酸を使ったたん白加水分解物

原材料のするめいか、いか腑、食塩、本みりん以外は、ほぼ食品添加物です。
調味料にみりんより上等の本みりんを使っているのに、添加物で台無しです。

正確にはたん白加水分解物は食品添加物には指定されていませんが、限りなく食品添加物に近い物質です。
たん白加水分解物は皆さんご存知の危険な塩酸を使い、大豆などの原材料からうまみ成分のアミノ酸を抽出したものです。

製造工程中に発がん性の疑いがあるクロロプロパノール類がわずかに生成されることなどから、塩酸を使う抽出方法には危険性を感じているメーカーもあるようです。

またこのたん白加水分解物は、アレルギーの原因の可能性があると警告されています。小麦なども原料になるので、アレルギーの人は注意が必要です。

 

食品添加物ではないし名前もタンパク質と似ているし、名前だけ見ているとあまり危険な感じがしないたん白加水分解物。
このようなうまみ成分は、果たして本当に必要でしょうか。イカとイカの腑と塩とみりんだけではダメなのでしょうか。
(たんぱく加水分解物について関連記事はこちら↓
塩酸で作る旨み成分のたんぱく加水分解物

病気のリスクを背負ってまで本当に添加物は必要なのか?

手作りだと確かに極端な粘りはありません。でもわざわざその粘りを出すために増粘多糖類は必要なのでしょうか?
さらっとしていても、おいしさに変わりはないと思います。

イカ腑の色だけで塩辛の色が出るのに、わざわざもっと濃い色にするための着色料(紅麹色素、パプリカ色素)は要るのでしょうか?料理に見た目は大切ですが、自然な色味で十分食欲がわいてきます。

シンプルにイカとイカの腑と塩とみりんでイカの塩辛の味を出すことが出来るのに、わざわざ複雑な旨味を出すために調味料(アミノ酸等)や甘味料(甘草、ステビア)は必要でしょうか?素材の味だけでも十分に美味しいと思います。

イカの塩辛手作り 2

どうしても生のイカといか腑を使いますから、表示にあるように賞味期限 別途記載(商品到着後2週間前後)保存方法 1℃~10℃での保存はもちろん必要な事でしょう。
流通形態を考えれば、保存料などの添加物は致し方ないかも知れません。

でも、保存料を入れずに冷凍で流通して、数日で食べきるなどは無理なのでしょうか。

 

私はもっと減らせる添加物はあると思います。

イカの塩辛に限ったことではありませんが、わざわざ不要な添加物を加えることで、将来の大きな病気のリスクを背負ってしまう可能性がないとは言い切れないということを、消費者もメーカーも、もう少し考える必要があるように感じます。

自家製イカの塩辛は楽しみ方様々

自分で作るイカの塩辛は、作った時すぐにタタキ(キモ和え刺身)として食べられ、毎日の味の変化が楽しめます。
また、塩加減が自分好みに出来ますから、お酒のおつまみにもご飯のお供にもなります。

イカの塩辛をおかずにご飯を食べる

塩だけでなく隠し味にみりんや柚子等を入れて、自分好みの味付けも出来ます。
韓国風にのあの赤い唐辛子を入れて塩辛にしても美味しいです。

添加物は出来るだけ少なくバリエーション豊かなイカの塩辛で、楽しく美味しく頂きたいですね^^