子供が小さい頃はよくホールのケーキを作りました。
スポンジを手作りし、クリームを泡立てて、子供も一緒に作った時は、それはそれは賑やかで楽しいひと時でした。
あの頃使っていたホイップクリームですが、毎回どれを選ぶか悩んだものです。純生クリームは美味しいけど値が張り、安価なものは植物性で健康的だけど味が淡泊だと思っていました。
改めて、本当はどうだったのか検証してみます。
クリームであるための条件
ホイップクリームにも決まりはあります。
乳及び乳製品の成分規格等に関する省令が厚生省で決められていました。
出典 厚生省 加工して作成
クリームは生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したものとあります。こういったものですね。
こちらは今回スーパーで見た中で唯一原料が牛乳だけだったものです。生乳のみ使用、無添加となっています。
しかし世の中には添加物を含んだ、本来のクリームとは呼べないものも多く存在します。
こちらの表を見ると添加物の有無からも内容の違いがわかります。
出典 一般社団法人日本乳業協会
牛乳以外の物が入っているものはクリームではない事になります。
クリームと呼べないクリームもどき
スーパーで値段の違ういくつかのホイップクリームを見てみました。
こちらの乳脂肪のクリームは
もうひとつ、植物性脂肪の生クリームを見てみると
こちらは原材料に牛の乳は使われていません。
驚いたのは中に入っている成分です。牛乳からの、あるいは植物からの油分が主原料と思っていたら、もっと色々な物質が入れられているのですね。これらは全て添加物です。
クリームは生乳、牛乳又は特別牛乳から、乳脂肪分以外の成分を消したもののことでした。その他の成分が入っているとクリームとは呼べない決まりがあります。
ということは、今見た2つの乳脂肪クリームは、本物のクリームではないということです。
乳化剤・香料について
乳化剤も香料も、未だにその安全性は誰も証明していません。
その上ふたつとも一括表示と言って複数の添加物がひとまとめに表示されているので、その中にいくつの成分が含まれているのか、その割合も私たち消費者には分かりません。
さらに香料は人体だけでなく広く環境にまで影響することが分かっています。
出典 熊本大学大学院 加工して作成
(一括表示について詳しくはこちらの記事へ↓
一括表示とは!?知らずに健康を損ねる前に知るべきこと)
サルで毒性検査済みの甘味料トレハロース
そして新しい甘味料のトレハロースですが、認定を受ける過程で無数の動物実験が行われていました。調べてみると主にカニクイザルとウサギとラットを使い、毒性検査の動物実験を行っていたようです。
大手製薬メーカーのPDF書類 を見ると、動物を使った実験からの考察が何枚にもわたって書かれていました。目次も長く、それだけ多くの実験が行われてきたことがわかります。
PDFの最後に「トレハロースによる毒性は確認されなかった」とありましたが、 しかしこの結果を得るために、どれだけ多くの動物を犠牲にしたのかと思うと胸が痛みます。
安全性の分かっているものだけで製品化は不可能なのか
本来のクリームとは言えないホイップクリームでは新しい甘味料を使っているものがほとんどで、価格の安い製品が多いです。コストを下げ、大量販売で利益を上げるには良いのかもしれません。
そしてそのような製品には、乳化剤や香料などの余分な添加物も使われています。
一体いつまで売り上げを求め、新しい成分を次々と開発し続けるのでしょうか。
私たち消費者も、安全性の分からない添加物などない、そして動物実験の必要もない製品を選んでいかなければならないのではないでしょうか。