ハンバーガーは体に悪いと言われていますが、先日は時間もなくお店もいっぱいだったので、ハンバーガーをテイクアウトしました。誰もが知っている有名なハンバーガーショップです。魚フライをいただきました。

白身魚のハンバーガー

何年ぶりかにこのショップを利用したので少し懐かしい味でした。

バンズはこれ自体が石油から出来ているなどと誹謗中傷がある中で、メーカーさんはサイトでその原材料を公開しています。その中でイーストフード、乳化剤、ビタミンC、保存料が気になりました。

バンズの原材料

イーストフード

イーストフードは一括表示です。複数の添加物をひとまとめにし「イーストフード」と表示しています。定められた16種類の成分から2つ以上合わせ、イーストの様に膨らませるものです。
イーストフードという名称なのでイースト菌の餌のように思われがちですが、れっきとした化学物質です。
(詳しくはこちらへどうぞ
怖いパンは食べないで。イーストフードの落とし穴・発がん性の危険

その16種類の化学物質はこちらです。

塩化アンモニウム
塩化マグネシウム
グルコン酸カリウム
グルコン酸ナトリウム
炭酸アンモニウム
炭酸カリウム
炭酸カルシウム
硫酸アンモニウム
硫酸カルシウム
硫酸マグネシウム
リン酸水素二アンモニウム
リン酸二水素アンモニウム
リン酸一水素カルシウム
リン酸二水素カルシウム
リン酸三カルシウム
焼成カルシウム

この中から2つ以上を含めてビタミンC酵素剤と一緒に膨らませます。

ところで、イーストフードのように、短時間でふわふわのパンにできる臭素酸カリウムというものがあります。表示義務がないので書かれてはいませんが、これも使用されているかも知れません。

臭素酸カリウムは安価ですが発がん性があり、危険な成分です。
実はイーストフードの使用量は少しだけで、この臭素酸カリウムが主に使われている…という可能性もありますね。臭素酸カリウムについてもう少し詳しく見てみましょう。



臭素酸カリウム…表示義務がなくコストダウンが可能

臭素酸カリウムの毒性は高く、発癌性も指摘されている物質です。

臭素酸カリウム
出典 食品安全委員会 加工して作成

毒性が強いとして、EU諸国をはじめ、カナダ、ナイジェリア、ブラジル、ペルー、スリランカ、メルスコール諸国、中国では使用は禁止となっています。
国際がん研究機関(IARC)では「人に対しての発がん性の恐れがある」と指摘。
国際連合食糧農業機関/世界保健機関合食品添加物専門家委員会(JECFA)では「遺伝子障害性発がん性物質」に指定されています。

ところで、なぜサイトに書かれてもいないのに、臭素酸カリウムを使っていると思うかについてですが、臭素酸カリウムには、製品が完成した時には製品に残っていないはず、という前提があります。
そういう前提があるため表示の義務がないのです。

臭素酸カリウム 使用状況
出典 食品安全委員会 加工して作成

しかし製造側から見るとこれは非常に魅力のある物質です。パンを作るのに低コストを実現できるからです。世界中にあれほど安価なハンバーガーを展開するにあたり、臭素酸カリウムを使わないとは考えにくいのです。
これが臭素酸カリウムを使っているのではと思われる理由です。

しかし表示の義務がない以上、真実は闇の中です。

ビタミンC

ビタミンCは、ただのアスコルビン酸なのでしょうか。
最近は遺伝子組み換えのトウモロコシ等のでん粉から化学的に作ったビタミンCも多く使われるので、そういったものかもしれません。

乳化剤

乳化剤はイーストフードと同じく一括表示と言って、複数の成分が混ざってできています。
いくつの成分を使っても表示は「乳化剤」とひとつの名前で済むので、中にどんな添加物がいくつ使われているか分かりません。

添加物はいまだにその安全性において確固たる証拠もなく、複数の添加物を同時に摂取した場合に体内でどのような科学変化が起こるのかということは調べられていません。
安全がはっきりしない成分は、なるべく摂取しない方が賢明だと思います。

添加物以外のバンズの問題点

バンズの添加物について見てきましたが、バンズそのものはどのようなものなのでしょう。
サイトを見ると、原材料の原産国が書かれていました。

小麦粉は農薬ポストハーベストが多い国が原産国でした。小麦を育てる時に使われる農薬や、収穫の後、防カビ・殺菌に使われる農薬がどれぐらい使われているのか、私たちには分かりません。

メーカーにとっては安い材料が良いわけですし、提供されているハンバーガーの値段からも、当然化学肥料と農薬は使っていると考えるのが妥当でしょう。

 

また、タルタルソースにも問題がありそうです。
タルタルソースのベースになるものは、マヨネーズだと思っている人が多いと思います。
しかし主な外食産業、ファーストフード、コンビニ弁当などに使われているマヨネーズもどきは半固体状ドレッシングと言い、マヨネーズと全く別物として扱われています。

マヨネーズには厳しい規定があり、以下の3つを必ず使わなくてはいけません。

植物油、卵黄または全卵、柑橘類の果汁

なおかつ油分も65%以上で、使える添加物も調味料(アミノ酸)香辛料抽出物の2つだけなのです。

マヨネーズの定義
出典 農林水産省 加工して作成

一方半固体状ドレッシングは乳化剤、着色料、酸味料、香料など、多くの添加物を使ってマヨネーズに似せたものです。マヨネーズと比較すると、製造にあたってコストは下がるものの、使用できる添加物の数はかなり多くなります。

価格から見ておそらくそれほどのコストはかけられないはずなので、マヨネーズの代わりに半固体状ドレッシングを使っているのだろうと察しはつきますね。
しかし外食やテイクアウトでは成分表示はされないので、実際はどんなものが使われているかは全く分かりません。
(半固体状ドレッシングについて詳しくはこちらの記事へ↓
半固体状ドレッシングって?惣菜ポテトサラダのマヨネーズ

ハンバーガーの利用「ひと月に0が理想」

企業が大きくなるほど利益を追求し、人の健康や地球の環境を度外視した製品作りに走るところも多いように思います。

さて、今回見たチェーン店の生みの親、母国のアメリカの栄養士100人に「ハンバーガーはひと月にどれぐらい食べるのが理想か」と訊いたところ、45人が「ひと月に0が理想」と答えています。
「週に1回か、またはひと月に1~2回なら大丈夫でしょう」と言う栄養士は28人でした。
ファーストフードは本当に困った時に利用するぐらいが良いのかも知れませんね。