前回まで4回にわたり、合成界面活性剤をはじめとする有害な化学物質が自分の体や、子孫にまでどんなに深く影響を与えるかを簡単にまとめてきました。

ひび割れは健康障害?細胞破壊の合成界面活性剤ー台所洗剤編
薄毛・ハゲの原因 毛根が死滅する合成界面活性剤ーシャンプー編
味覚障害になる?合成界面活性剤の危険性ー歯磨き粉編
不妊治療の前に知るべき合成界面活性剤ー胎児への影響編

しかし有害な化学物質は人の体を蝕むだけではありません。

合成洗剤で食器を洗えばすすぎ、シャンプーを使えば洗い流し、歯を磨いた時も、もちろん何度もすすぎます。
すすいだ後の水には有害成分が残っています。これが排水に流れ、河川に流れ、やがては海に辿り着きます。

ペリカンと海

ここでも重大な問題が起こっているのです。

生物の細胞を溶かす合成界面活性剤

合成界面活性剤の成分は分解されにくく、多くの水中生物に多大な悪影響を及ぼします。環境に流れ出た合成界面活性剤プロピレングリコール(PG)香料等は、河川の海の生物の細胞をも破壊します。

台所用洗剤、住宅用洗剤、メイク用品、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、歯磨き粉、ヘアケア用品等…合成界面活性剤などの有害成分を含んでいる全ての製品は、川や海の生物の細胞破壊の原因となっているのです。

人間にも水生生物にも危険な成分が含まれた製品を使う事で、海の生物の細胞はこのような状態になってしまいます。

合成界面活性剤でメダカのエラが溶ける実験
出典 『合成洗剤は細胞を破壊する』坂下栄氏

これはタップミノーというメダカの一種の魚での実験です。
上の二つは水と、せっけんシャンプー液の中に入れたメダカです。エラの部分に目立った変化は見られません。

下の二つは合成界面活性剤入りのシャンプーと、同じく合成界面活性剤入りの洗濯洗剤です。
このどちらもエラはぐちゃぐちゃになり、呼吸ができなくなったメダカは、暴れながらエラの部分から出血して死ぬと言います。

魚のエラの部分は組織的にとても柔らかく変化が起きやすいのでしょう。目や尾びれは、萎縮する等の細胞の破壊が見られました。

メダカ

メダカが苦しんで死んでかわいそうだというレベルの問題ではありません。
合成界面活性剤や発泡剤、保湿剤、香料、その他の全ての有害成分を含む日用品を、危険とも知らずに使う事で自分や家族の健康に影響し、水性生物の命をおびやかし、地球環境にも影響を与えているのです。

地球を元に戻すことは可能です

環境の悪化は進んでいますが、食い止められない事はありません。化学物質を止める事で、自然は元通りに戻る力があるのです。
(かつてNHKのBS世界のドキュメンタリーシリーズで放送していた「環境ホルモン研究の最前線」では、ラストは地球環境を取り戻せる、希望が見える内容で終わっていました。
この番組は2008年 ヨーロッパ賞 報道番組 最優秀賞受賞作品でした)

人類の為、地球の環境を想う化学者たちは、地球環境を元通りにすることは可能だと言います。

地球

きれいな地球を取り戻したい。

家族の健康を守るためにも、未来の子供たちに美しい地球を残すためにも、有害な化学物質の入っていない日用品や食品を選択するようにしたいですね。
そんな思いから、日用品や化粧品に関しては私はこちらの製品を使っています。

MODERE

各メーカーさんには利益追求ではなく、未来の子供達に綺麗な地球を残せるような、そんな製品づくりをして欲しいと切に思います。

参考図書
『合成洗剤は細胞を破壊する』坂下栄氏