ドラッグストアのベビーコーナーには、赤ちゃん用のジュースも並んでいます。
以前見た赤ちゃん用の離乳食には取り立てて危険性の高い添加物は入っていなかったので安心しました。ジュースも同じく安全性にこだわっていると嬉しいのですが…買い物途中に目に入ったので、ちょっと見てみました。
保存料無添加としつつ添加してるのと同じ
3つで1パックのリンゴジュースです。
上の方には大きく砂糖・香料無添加と書いてあるのが目につきます。
下の方には、着色料、保存料、香料無添加 砂糖不使用 濃縮還元 果汁100%と書いてあります。
成分表示はどうなっているでしょうか。
原材料名 りんご、酸化防止剤(ビタミンC)
酸化防止剤(ビタミンC)が入っていますね。これは実は納得しがたい成分です。
その名の通り酸化を防ぐものですが、りんごの酸化を防ぐ=保存性を高めるということですよね。という事は、保存料を使っているのと同じような気がします。
表向きには全く保存料を入れていないと言いながら、違う形の保存料を入れているのと同じです。できるだけ添加物を入れていないように見せかけているとも言い換えられるかもしれません。
他の食品でも、結構ビタミンCは保存料として使われています。
他のメーカーでは堂々と「保存性を高めるため、保存料として使っています」と表示しているところもあります。
合成品が多いビタミンC
さて、このビタミンCはレモンやイチゴなどから抽出したものなのでしょうか。
記憶上、大手メーカーはそんな手間とコストのかかる事は滅多にしないように思います。
この「ビタミンC」ですが、一般的には本物のビタミンCと配列が同じである石油由来のアスコルビン酸を使うことが多いです。合成の物は品質が一定で、非常にコストが安くつくからです。
(アスコルビン酸について関連記事はこちらへどうぞ↓
「レモン〇〇個分のビタミンC」は本当?栄養素が働く仕組み)
また最近では、とうもろこしやジャガイモ等のでん粉からビタミンCを作る事も多くなってきています。こちらも化学的に合成するので非常にコストが安く済みます。
添加物を複数組み合わせると、さまざまな働きを持たせることもできるようなので、もしかすると添加物を組み合わせてビタミンCとしている可能性もあります。もしもたくさんの添加物が使われていたら怖いことです。
栄養減、残留農薬の危険性がある濃縮還元
またこの赤ちゃん用のジュースには、濃縮還元 果汁100%と書いてあります。
濃縮還元の野菜や果物は、今はその多くが輸入に頼っています。しかし希釈した場所が日本ならば、国内製造ということになります。
出典 消費者庁 加工して作成
肝心の元の果物のビタミンやミネラル等の栄養は、濃縮ペーストにして冷凍で輸出することで、少なくなるか、0になってしまいます。
出典 Wikipedia 加工して作成
輸入の際に残留農薬の検査があるとは言え、世界各国で使用される農薬は国によって種類も量もまちまちです。コストを抑えるなら全く農薬が0ということはあり得ません。残留農薬の危険性が心配なところです。
(濃縮還元について関連記事はこちら↓
それで栄養摂ったつもり?「国内製造」の100%濃縮還元ジュース)
赤ちゃんのジュースを選ぶ基準
赤ちゃん用のジュースにどんなこと、何を求めますか。
私だったら、
- 安全なものであること。(危険な添加物や農薬が使われていないこと)
- ビタミンやミネラル等の栄養が摂れること。
このふたつは絶対、です。
3才までの乳幼児の味覚はとても大切だと言われています。
この時期に濃い味や、添加物などの化学的な味を覚えると、それが美味しいものだと脳が記憶します。
本物の味が分からない大人になります。
赤ちゃんにジュースを飲ませてあげるなら、ご自分で絞ったフレッシュジュースを薄めて飲ませてあげてはいかがでしょうか?
市販されているストレートジュースを薄めて飲ませてあげるのも良いと思います。以前紹介した低速ジューサーもビタミン、ミネラル、酵素まで摂れるのでお勧めです。
いずれにしても、可愛い赤ちゃんには安全な物を選ぶようにしたいですね。