多くの医療関係者は体は冷やさない方が良いと言います。
冷えはあらゆる病気の原因のひとつなのだとか。夏の暑い日でもクーラーの掛け過ぎはあまり良くないとも耳にしますよね。

確かに体を冷やすことはあまり好ましくない様です。
じゃあと都市伝説のように話題になるのが赤い下着。赤色を身に着けると体が温まると言われますが、そんなことは本当にあるのでしょうか。

赤い肌着 1

売り場に並ぶ赤い肌着

ここ数年大型のスーパーなどで真っ赤な肌着を見かけることが増えました。
平成28年は「申年」でした。猿のお尻が赤いことと関係しているのか、申年ではいっそう赤い肌着が目につきました。肌着のシャツがあったりパンツも真っ赤な色をしています。

赤い肌着 2

日本では還暦を迎えた時に真っ赤なちゃんちゃんこを着る習慣もありますね。
以前東京の「お婆ちゃんの原宿」と言われている巣鴨の商店街に遊びに行った折も、あちらこちらで真っ赤な肌着がお店に並んでいました。

実は下着に赤が良いというのは「見た感じが温かそう」と言うだけではなく、色の持つ性質により実際に体を温める効果があるためと言われています。色の持つエネルギーを簡単に見てみましょう。



色のエネルギー

人間の目で見える色はざっと7色に分かれます。
虹の色で分かるように、日本では赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順になっています(余談ですが海外では多少違いがあり、イギリスではかつて虹は5色とされていたようです。しかしニュートンによりオレンジと藍が加えられ、後に7色になりました)。

光はプリズム(ガラスの三角形の角柱)に通すことで波長の順に並んだスペクトル(色の帯)として見られる事が知られています。

虹色

下の図はスペクトルの説明図ですが(説明のため便宜的に描かれたものであり、正確な色ではないようです)宇宙線があって、順にガンマ線→X線→紫外線→可視光線→赤外線→極超短波→レーダー波→電波→ラジオ波→TV波→有線電話…と続いていきます。
上にある宇宙線が一番波長が短く、下に行くほど波長は長くなります。

色の波長
出典 Illustrator イライラ・ストレス解消委員会

光には現在この「波(電磁波)」の他に「粒子(光子)」のふたつの性質があることが分かっています。そして光の特徴として「波(電磁波)」 の部分で波長の短いものはエネルギー値が高く、波長の長いものほどエネルギー値が低くなるというものがあります。

どういうことかと言うと、可視光線であるスペクトルで言う赤の先に赤外線があり、反対側の紫の先に紫外線がありますね。
紫外線の波長は短くエネルギー値が高いので、曇りの日の弱い紫外線であっても日焼けを起こします。
一方赤外線の波長は長くエネルギー値は低いため、日焼けを起こすことはありません。強い赤外線だと熱線を起こし温かく感じられます。これを利用したものが遠赤外線の衣料品なのですね。

一般的にも紫外線はお肌に良いとは言えず、赤外線は体を温めると言われます。この光の特徴を考えると、赤外線に近い色の肌着を身に着けることは悪くない気がします。

赤い パンツ

代替医療の方の中では病気の人に「赤の肌着にすること」と真面目におっしゃる治療家もいらっしゃいます。

暖かい色は目で見て温かいだけではないのかも知れません。
私も還暦を過ぎたら赤い肌着も考慮しても良いかなと思います。